皆様初めまして!シンガポールのクラフトビール事情という切り口で、こちらにコラムを書かせていただくこととなりました、広瀬と申します!
第1回目のネタとしましては、やはりシンガポールらしいクラフトビール飲みということで、ホーカーセンターで飲めるクラフトビールショップを紹介したいと思います。
ビールが高いシンガポールで、ホーカーセンターで気軽に安く飲めるのはとても有難いですし、おつまみも安くバラエティー豊富で、ダブルで楽しめるのがホーカー飲みのいい所。
エアコンなんかなくても、それがまたビールの美味しさを増しますね!
チャイナタウンマーケットの中に、初めてホーカースタイルのクラフトビール専門店ができた時には、その画期的な業態が国内外から注目を集め、瞬く間に人気店となりました。
それから数年、ホーカースタイルのクラフトビールショップは続々と増え、色々な地域に分散しているので、クラフトビールをとても身近にしてくれています。
ふらっと通りかかって気軽に一杯飲めるのがまたいいですよね。
ホーカーのクラフトビールショップをもっと知れば、シンガポールのビールライフがさらに楽しいものになると思います。では、紹介していきましょう!
<広瀬礼仁>
シンガポールのクラフトビール専門店「SG TAPS」店長兼ウエイター。
当地シンガポールにて、クラフトビール業界に5年程関わったのち、2018年4月に独立。ビールを始め、日本酒、ワイン、ウイスキーなど、アルコール文化に対する愛は誰よりも広く深いと自負している。
ホーカークラフトビール界の生きた伝説
Smith Street Taps / The Good Beer Company
#02-58 / #02-62 Chinatown Complex 335 Smith Street S050335
ここが全ての始まりだったと言っても過言ではないでしょう。シンガポールのビール好きの間ではすでにレジェンドであり、現在でも最先端を走り続けている怪物級のホーカークラフトビールショップです。
このお店ができる以前にも、クラフトビールやドイツビールなどを売るショップはホーカーにありましたが、クラフトビールだけを専門的に、しかも行き届いた管理で提供する店はここが初めてでした。
この二つのお店は姉妹店で、Smith Street Tapsは常時10~12種類ほどのクラフトビールをドラフトで提供しています。アメリカ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、日本、シンガポールなど、バラエティーは幅広く、いつ行ってもビールマニアをうならせるひねりの効いた品ぞろえとなっていて、そのため主に欧米人の常連さんでいつも混み合っています。
クオリティーも常にハイレベルで、管理の難しいクラフトビールを最高の状態で飲ませてくれます。価格は1パイント13ドル程度と、ホーカーとしては価格が張るように感じますが、クオリティ、品ぞろえ、ビールの希少性、店員の知識とフレンドリーさを考えると、むしろリーズナブルでついついリピートしてしまいます。
The Good Beer CompanyはSmith Street Tapsのすぐ近くにあり、同じく世界中のクラフトビールを50種類以上揃えたボトルショップになります。
非常に希少なビールやマニアックなものも置いてありますし、商品はかなりの頻度で入れ替わりますので、Smith Street Tapsとこちらを合わせると、無限大にも感じる品ぞろえで、リピートしても全く飽きがきません。
場所はチャイナタウンのど真ん中ですが、このホーカーセンターが入り組んだ構造をしており、その一番奥なので、少し探しづらいかも知れません。しかしここがシンガポールホーカー飲みの、パイオニアであり、最終到達地点と言うべき店だと思います。
- 価格:総合的にはリーズナブル
- クオリティー:最高
- 雰囲気:カオスな感じが逆にアガル
- トイレ:汚い
- アクセス:建物内部で迷う
ホーカーに特化したクラフトビール
On Tap
#02-75 Chinatown Complex, 335 Smith St S050335
こちらもホーカービールの元祖と言えるお店で、Smith Street Tapsのすぐ裏手に店を構えています。
ニュートンサーカスのホーカーセンターでも長く営業しており、すてにホーカービールの地位を確立しているお店です。
Smith Street Tapsと対照的なのは、このOn Tapのビールは全て自家醸造のシンガポール産クラフトビールであるということです。ラガータイプ、エールタイプ、小麦タイプ、濃褐色のエール、黒ビールなど、8種類ほどのバラエティーで展開しており、どれも非常にバランスが良く飲みやすく作られていて、1グラス当たり$6.5~8.5ドルとリーズナブルです。
人によってはSmith Street Tapsのひねりの効いたビールよりも、こちらの方が飲みやすいかも知れません。ぜひSmith Street Taps、The Good Beer Companyと一緒にお楽しみください。
- 価格:安い
- クオリティー:良い
- 雰囲気:若干薄暗い
- トイレ:汚い
- アクセス:わかりづらい
ホーカーなのにカウンターもある
3rd Culture Brewing Co. (Maxwell)
※2021年5月1日時点で店名がWelcome Ren Minに変更になっています。
1 Kadayanallur St, Unit No. 01-33 Maxwell Food Centre S069184
天天というチキンライス屋さんがあまりにも有名なマックスウェルフードセンターの中にあるクラフトビールショップです。常時10種類ほどのドラフトを提供していて、クオリティーの管理もしっかりしています。1グラス当たり$10~12ドルほどで、アメリカ、カナダ、イギリスなどのビールに加え、シンガポールや香港などのクラフトビールの展開にも積極的です。テイクアウト用のカップで提供されていますので、気軽に一杯買って、飲みながらチャイナタウン散歩、なんてこともできちゃいます。隣のお店は大将というとてもおいしくリーズナブルなラーメン屋さんなので、ぜひ一緒に味わっていただきたいところです。
- 価格:まあまあ
- クオリティー:とても良い
- 雰囲気:時間によっては非常に混む
- トイレ:汚いアクセス:わかりやすい
イースト方面では珍しい
3rd Culture Brewing Co. (Old Airport Road)
※2021年5月1日時点で店名がHello Ren Minに変更になっています。
51 Old Airport Road, Unit No. 01-144 Old Airport Road Food Centre S390051
こちらはMRT黄色ラインDakota駅の近くにある、オールドエアポートフードセンター内、3rd Cultureの2店舗目です。 マックスウェルと同等の品ぞろえに加え、ボトルビールも20種類ほど置いています。ビールマニアに向けた個性的なものもいくつか揃えていますので、マスからコアまで楽しめるお店ではないでしょうか? いつも混み合うマックスウェルよりは落ち着いて飲める感じです。 こちらはテイクアウト容器ではなくグラスで提供しています。価格は$12~13程ですが、グラス代1ドルをデポジットされ、グラスを返却すると返金というシステムになっていますので、ご注意ください。
- 価格:やや高い
- クオリティー:良い
- 雰囲気:古くからの有名フードコート
- トイレ:汚い
- アクセス:わかりやすい
クラフトビールとスパークリングティー??
Danger Close
120 Bukit Merah Lane 1, #01-05 Alexandar Village Hawker Centre S150120
IKEAアレキサンドラ近くの、アレキサンドラビレッジホーカーセンターの中にある、クラフトビールとスパークリングティーのお店。ドラフトビールの種類はシンガポール産のクラフトビール3種類ですが、スパークリングティーというのがなかなか面白く、自分たちでブレンドしたお茶を、ビアサーバーに入れて炭酸を添加してサーブしています。スパークリングティーは5種類ほどあるようなので、色々試すと楽しいと思います。また、ドリップしたコーヒーもビアサーバーからサーブしています。価格はビールが1パイント$13程、スパークリングティーは$4~6くらいとなっています。クラフトビールとお茶、というのは新機軸なのでアルコールを飲まない方をお連れすると喜ばれるかも知れません。今後に期待大ですね。
- 価格:ビールはやや高い
- クオリティー:いまいち
- 雰囲気:普通のホーカー
- トイレ:汚い
- アクセス:IKEA横なので行きやすい
驚きの低価格、店主の気概に賛辞
Coffee Fusion / 1965 Craft Beer
#01-62 505 Beach Road Golden Mile Food Centre S199583
こちらもクラフトビール+ノンアルコールという組み合わせ。これはトレンドなのかも知れませんね。ゴールデンマイルフードセンターの中にあります。クラフトビール好きの女性が1人で経営しており、ビールはアメリカのものが3種類ほど。価格はずば抜けて安く、ビールが$7.9、自家焙煎のコーヒーは$1.2からと、オーナー女性の努力に涙が出ます。向かいのゴールデンマイルタワーはタイショッピングセンターとして有名ですので、タイ料理を食べたあとなどにいかがでしょうか?
- 価格:安い
- クオリティー:価格なりに楽しめる
- 雰囲気:普通のホーカー
- トイレ:汚い
- アクセス:ビーチロード沿いでわかりやすい
エアコン有りのお店
Orh Gao Taproom
10 Jln Serene, #01-03 Serene Centre S258748
漢字で黒狗と書く、最近ボタニックガーデン駅の横に出来たお店。
ブキティマエリアに昔からあるSereneショッピングセンターの中にあります。
キリニーコピティアムというチェーン店とくっついていて、ラクサやカヤトーストなどと一緒に飲めます。
日本人会から近い場所にあるので、何かの用事の帰りにもよりやすいです。
ホーカーフードを提供していますが厳密にはホーカーではないので、他のお店と比べるとキレイで涼く、ホーカー飲み初心者にはもってこいです。
- 価格:まあまあ
- クオリティー:良い
- 雰囲気:落ち着いた店内
- トイレ:キレイ
- アクセス:駅近
ここからは写真がないので情報だけのご紹介⇩⇩⇩
シンガポール最古のホーカークラフトビア
Charlie’s Corner
2 Changi Village Rd, #01-70 Changi Village Hawker Centre S500002
都心から遠く離れた、チャンギビレッジホーカーセンターという海沿いのホーカーの一角に、20年近くも続く、おそらくシンガポール初のホーカークラフトビールショップです。 生ビールはクラフトではなく一般的なビールで、価格は1パイント10~12ドル程。 ボトルは日本のクラフトビールも含め、数十種類の品ぞろえがあります。 海沿いなので、他のホーカーとはまた違った開放的な雰囲気の中で気持ちよく飲めます。お休みの日の昼飲みなどにおすすめです。すぐ近くにシンガポールのクラフトビール「Little Island」のお店もありますので、そちらとはしごもいいのではないでしょうか。 ホーカーの一角にはありますが、この店独自のフードメニューを提供しており、原則的には他の店のフードは持ち込めませんのでご注意を。
- 価格:リーズナブル
- クオリティー:良い
- 雰囲気:海沿いなので心地よい
- トイレ:汚い
- アクセス:都心からはかなり遠い
シンガポールのおすすめクラフトビール
過去のクラフトビールコラムはこちら⇩
https://byst.sg/category/blog/food-drink/craft-beer/
SG TAPS
島内唯一シンガポールのクラフトビールが10種類、生で飲めるシンガポールビール専門店。 ボトルビールでは更に、日本、香港、ベトナム、台湾、インドなどのクラフトビールを揃え、アジアのクラフトビール文化を底上げしていきたいと考えている。 ラクサピザ、奄美鶏飯風チキンライスなど、ローカル、和洋食を絶妙に組み合わせたユニークなフードも人気。
https://www.facebook.com/SGTAPS13/