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クラフトビール解体新書

【クラフトビール解体新書 vol.5】
クラフトビールマニアの聖地へ

シンガポールビールマスターHiroseが教える
【クラフトビール解体新書 vol.5】
クラフトビールマニアの聖地へ

皆様、こんにちは。

シンガポールのビールライフ、いかがお過ごしでしょうか?

このシンガポールでのクラフトビールの勢いはまだまだ衰えず、毎月のように新しい店舗ができています。

それぞれの店に個性があり、また世界中から集められたビールをあれこれと選べるのはとても楽しく、ますますクラフトビール巡りはやめられません。

今回は、シンガポールのクラフトビールマニアたちの行きつけのお店を紹介していきたいと思います。

どちらかといえば通好みのビールを多くそろえ、どのお店もドラフトが20種類以上揃っているのが特徴です。

クラフトビール初心者の方にはちょっと入りづらいお店もあるかもしれませんが、一歩足を中に踏み入れればとても楽しい世界が待っていますので、ぜひチャレンジしてみて下さい!

<広瀬礼仁>
シンガポールのクラフトビール専門店「SG TAPS」店長兼ウエイター。
当地シンガポールにて、クラフトビール業界に5年程関わったのち、2018年4月に独立。ビールを始め、日本酒、ワイン、ウイスキーなど、アルコール文化に対する愛は誰よりも広く深いと自負している。

[Druggists]

119 Tyrwhitt Rd, S207547

このドラギスツがシンガポールのクラフトビールシーンを一気に広げたことは間違いないでしょう。

クラフトビールの専門店が現在より格段に少なかった時期に、マニアックなビールだけに的を絞り、24タップものドラフトを揃えたこの店は、当時大きなインパクトをクラフトビールマニアたちに与えました。

ドラギスツという名の通り、薬剤師会館だった古い建物を改装してあり、その雰囲気を内外装に多く残しているので、一見クラフトビールバーに見えない、その意外性もまた話題になりました。

入り口を入ると真正面にビールサーバーのカウンターがあり、その上にビールのメニュー表があり、選んでお金を払いその場で受け取って自分で運ぶという、非常にシンプルなマクドナルド方式。ボトルのビールやワインやカクテルなど、余計なものは一切ありません。ひたすらドラフトビールのみを追求した、ストイックな店のコンセプトこそが、何年たってもクラフトビールマニアたちに足を運ばせる要因でしょう。

自社で輸入をおこなっているため、頻繁にビールの種類が入れ変わり、それを楽しみに来るお客さんがほとんどです。

開店してから数年たち、この手のお店としてはすっかり老舗になった今でも、やはりその品ぞろえのとがり具合は際立っていて、そのコンセプトの絞り方も合わせて、まだまだ業界の最先端をいっていると思います。

シンガポールでのクラフトビールマニアの聖地と言えばまずはここだと断言できます。

隣が有名なティラミスヒーローとなっていますので、入りづらそうな店構えに少し気後れしてしまう方は、ティラミスヒーローで一杯飲んで景気を付けてから突入しましょう。(実はティラミスヒーローは、クラフトビールがありお食事も美味しいのです)

ちなみに、こちらのお店にはおつまみ程度のフードメニューしかありませんので、どこかでお食事をしてからの方が良いかも知れません。

  • 価格:物によっては少し値がはる
  • タップ数:24
  • 雰囲気:レトロな感じが意外性があって良い
  • アクセス:まあまあ。ラベンダー駅から5分ほど
  • 入りやすさ:一見バーには見えない
  • マニア度:中の上くらい

[American Taproom]

261 Waterloo St, #01-23 Waterloo Centre, S180261

続きまして、先々月の記事でも紹介させていただきました、アメリカン・タップルームです。

こちらは現在のところシンガポール最大のタップ数、なんと30種類を誇っております。

30ものドラフトビールが楽しめるわけですから、何度行っても新しい味を楽しめます。

当然バラエティーとしてもあらゆるカテゴリーのビールを擁しており、初心者でも飲みやすいものからマニア向けのものまで幅広く揃っていますので、クラフトビールの勉強にもピッタリです。アメリカンと店名にはありますが、実際にはアメリカ・オーストラリア・欧米系・シンガポールと、世界中のビールを提供しています。

店自体は表通りから少し奥まっているのでわかりづらいのですが、入り口は比較的入りやすい感じになっていますので、クラフトビールバーに行きなれていない方でも、緊張せずに入れます。

30種類もあると何から選んでいいのかわからなくなってしまうかもしれませんが、さっぱりしたタイプで始めたい方は「Pilsner / Lager」「Golden Ale / Summer Ale」、柔らかい小麦系が好きな方は「Wheat / Belgian Wit / Weizen / Hefeweizen」やフルーティーな「Saison」、英国風の淡褐色のビールなら「Pale Ale / English Bitter」、これぞクラフトビール!を味わいたいなら「IPA / NE IPA / DIPA」など、黒ビールは「Stout / Porter / Dunkel」、高アルコールにトライしたい方は「Imperial IPA / Imperial Stout」、最近はやりの酸っぱい系のビール「Gose / Lambic / Sour Ale」など、キーワードを覚えてしまうとより気軽に楽しめるようになります。

店員さんが色々と教えてくれますので、迷ったらまずは好みを伝えてみましょう。

お食事もきちんとしたものを提供していますので、飲んでばかりでは酔っぱらってしまうという方にもおすすめです。

クラフトビールを広く深く知りたいという方はまずこちらへ。

  • 価格:ハッピーアワーがお得
  • タップ数:30
  • 雰囲気:こざっぱりとして居心地が良い
  • アクセス:住宅の下なので少しわかりづらい。ブラス・バサー駅から5分ほど
  • 入りやすさ:入りやすい
  • マニア度:初心者でも安心

[Freehouse]

21A Boon Tat St, S069620

オフィス街からほど近い、ブーンタット・ストリート沿いの2階にあるので、あまり目立たないのですが、シェントンウェイなどの日系のオフィスからも比較的近いので、歩いても行きやすい場所です。

タイルに直書きされたビールメニューや、壁一面に張られたチラシなど、手作り感あふれる店内は、遊び心に溢れていて、雑多な雰囲気なのに謎の落ち着き感があります。

タップ数は20種類ほどです。自社で輸入をしているため、ニュージーランドやオーストラリアのクラフトビールがレギュラーアイテムです。他にもシンガポールやアメリカなどのビールもあります。

ボトルビールが他の店に比べて充実しているところも特徴です。

フードは揚げ物などおつまみ系が数種類あります。

どちらかといえば飲むのが中心のお店ですので、ご職場が近くの方は、まずは気軽に一杯訪ねてみてはいかがでしょうか?

  • 価格:普通
  • タップ数:20(品切れ多い)
  • 雰囲気:手作り感にあふれている
  • アクセス:オフィス街の真ん中なので、行きやすい
  • 入りやすさ:入り口のドアがちょっと重い
  • マニア度:そこそこ

[Burger Joint]

115 Amoy St, #01-03, S069935

ニューヨークの有名ハンバーガー店とクラフトビールが楽しめる、とてもユニークなお店です。

このお店の特徴は、まず入り口がとても見つけづらいところにあり、それがまたこのお店の隠れ家的な魅力の一つでもあります。

普通に考えると裏口にあたるような場所に入り口があり、その武骨な鉄扉には店名も何もかいてありません。ハンバーガーの形のネオンサインだけがあり、ちょっと入るのを躊躇してしまいます。さらに勇気を出してドアを開けたとしても、目の前がいきなり分厚いカーテンに遮られ、お客を歓迎するような雰囲気は一切ありません。

しかしここは気合を入れて、カーテンを沿いに中へと進みましょう。

中に入ってしまえば、壁中落書きだらけの、ワイルドでウッディーな、温かみのある内装が迎えてくれます。

目の前のキッチンには大きなバーガー用のグリルがあり、ひっきりなしにジュージューとパティを焼く美味しそうな光景が飛び込んできます。

バーガーとクラフトビールのカウンターは分かれており、クラフトビールだけ飲む人や、ビールは飲まずにバーガーだけ食べていく人や、両方一緒に楽しむ人、色々なお客さんがいます。

バーガーショップなので、おつまみはシンプルにバーガーと揚げ物類だけです。ですがこのバーガー、さすがにニューヨークの有名店だけあってとても美味しくミート感たっぷり。ここのバーガーがシンガポールでは一番というファンも多く、テイクアウトのオーダーもバンバン入ります。

クラフトビールの揃えは非常にマニア向けで、100%オーナーの好みでラインアップが出来上がっています。ある意味偏っていると言っても過言ではありません。

まずオーナーが大好きだという、インペリアル・スタウト系、つまりアルコール度数が高い黒ビールで、10%くらいのものも珍しくありません。そして、フルーツなどをフィーチャーしたサワーエール系。こちらは本当に酸っぱいですので、飲みなれない方にはまずビールとは認識できません。しかしハマってしまうと奥の深い世界です。

これらがほとんどを占めますので、一般的なラガー、ペールエール、IPAなどはあまり置いていませんが、チェコの有名ピルスナー「ウルケル」が常備されていますので、のどを潤したい方はこちらを飲みましょう。ホップの苦みとみずみずしさが効いたとても美味しいピルスナーです。

隠れ家感は今回紹介したお店の中でもピカ一。ビール以外にもワインやウイスキー、リキュール類も十分にそろえていますので、ちょっと変わったバーを探している方などに紹介してあげたら喜ばれるかもしれません。

  • 価格:若干高い
  • タップ数:20(ときどき品切れあり)
  • 雰囲気:群を抜いた隠れ家感
  • アクセス:入り口さえ分かれば駅からは近い(テロックアヤ駅)
  • 入りやすさ:お客を拒絶しているとしか思えない
  • マニア度:上級

[Mikkeler Bar]

7 Purvis St, S188586

ミッケラーという、コペンハーゲンのクラフトビールの直営店です。

ミッケラーをはじめ、他の北欧系、ヨーロッパ系のビールを揃えています。

ミッケラーというブリュワリーはとても個性的で、緻密に作りこまれたレシピを自慢とするものの、特定の醸造所を所有しておらず、ファントム(幽霊)ブリュワリーと呼ばれています。

完成されたレシピを武器に、世界中の様々な醸造所に委託して、その土地・気候・季節に合わせたビールを最新・最速でそのエリアに送り出すという、インターネット世代の新機軸ともいえるスタイルを駆使し、年間数百種類にもわたるバラエティーのビールを世に送り出すことで、2000年代に一気に世界に名をとどろかせた、現代クラフトビールの申し子です。

さらに面白いのは、最先端ともいえる手法でビールをリリースしているのにも関わらず、ビール造りとしてはむしろ、各国の古典的なビール製法を掘り起こし、現代的な手法を加えて練り直し、世界に向けて発信していることです。

ランビックやブレットなどのベルギーの野生酵母スタイル、旧東ドイツのサワーエール「ゴーゼ」、ドイツ伝統のベルリナー・ヴァイセ、ロシアのインペリアルスタウトなど、それまであまりクラフトビールの世界に用いられなかった、「オールドスクール」なスタイルを積極的に起用して、温故知新をビール造りで見事に体現しています。

雑多で煩雑な彼らのスタイルをまとめるのが、いかにも北欧!というキュートなイラストの入ったカラフルなボトルデザイン。店の内装デザインにもひと役買っており、ブランドとしての統一感と存在感を確固としています。

その個性的なミッケラーのビールを味わえる直営店が、このシンガポールでも楽しめます。

狭いながらも個性のぎゅっと詰まった店内では、ミッケラーの魅力を存分に味わえます。場所もブギスやラッフルズホテルからほど近く、仕事やショッピングの後に訪ねやすいと思います。

  • 価格:若干高い
  • タップ数:25
  • 雰囲気:静かに楽しめる
  • アクセス:良い(ブギス、ラッフルズホテル近く)
  • 入りやすさ:2階にあるので少しわかりづらい
  • マニア度:上級

いかがでしたでしょうか?

クラフトビールのマニアたちは、日々新たなビールを求めて新規開拓を行っていますが、その中でも絶対にはずせない、マニアたちのホームともいうべき5軒を紹介いたしました。

前回までの4回では、入りやすそうなお店を選びましたので、今回は少し目先を変えてよりディープなチョイスにしてみました。とはいえ、どの店もフレンドリーですので、気軽に足を運んで、クラフトビールの奥の深さに触れてみて下さい!

SG TAPS
島内唯一シンガポールのクラフトビールが10種類、生で飲めるシンガポールビール専門店。 ボトルビールでは更に、日本、香港、ベトナム、台湾、インドなどのクラフトビールを揃え、アジアのクラフトビール文化を底上げしていきたいと考えている。 ラクサピザ、奄美鶏飯風チキンライスなど、ローカル、和洋食を絶妙に組み合わせたユニークなフードも人気。
https://www.facebook.com/SGTAPS13/

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