ホーカーフードの魅力にはまり200店以上を食べ歩いたYUMIの独断と偏見で選んだおすすめグルメシリーズ
【Hawker-holic vol.7】朝食メニュー編
シンガポールでは朝から外食は当たり前。そのためホーカーの朝食メニューも非常にバリエーション豊富です。今回はシンガポールの代表的な朝食メニューのストールをご紹介します。
WHO AM I?
yumi :
シンガポールに来て以来、ローカルフードにはまり、ホーカー開拓を開始、現在では200店を超えるホーカーを食べ歩き、美味しいお店を発見するのが日々の楽しみグルメ女子。
おすすめ店1:JIAN BO SHUI KUEH 楗柏水粿

水粿(Shui Kueh or Chwee Kueh)とは米粉を蒸した餅プリンのような物で、もちもちではなくつるんとした食感の不思議なお餅の上にニンニク・お漬物などで作られた甘味噌のようなもの(Chai Po)がかかった料理。こちらは友人のシンガポーリアンも「水粿ならここが一番よ!」と太鼓判の有名店です。代表的な朝食メニューで、周りをみても朝はこれを食べている人ばかり!

餅部分は水分たっぷりで口に入れるとふわっとなくなるような柔らかさ。見た目たいした量には見えないのですが、餅状だからか?結構お腹にたまります。上に乗ったChai Poの塩気で食べるのですが、この漬物加減がなんだか懐かしい味なんですよね。案外脂っこくて食べきれないかも・・と思うのですが、ちまちまと漬物をつついているうちに気づけば全部食べてしまう・・という不思議な料理です。ビールに最高にあいます!噂では上のChai Poだけでも売ってくれるとか?

日本では中々お目にかかれないこちらの料理、朝食に迷ったらぜひ一度試してみてくださいね。
料金
- 5つ入り: 2ドル
味 :★★★(なぜかちょっと懐かしい味)
アクセス:★★★★(バス停近く駅は多少距離あり)
混雑 :★★★(朝はいつも行列)
値段 :★★★(普通)
JIAN BO SHUI KUEH 楗柏水粿(複数店舗あり)
#02-5 Tiong Bahru Market 30 Seng Poh Rd, Singapore 168898
6:30-21:00
おすすめ店2:真真粥品Zhen Zhen Porridge

中華の人口が多いシンガポールではお粥も一般的な朝食メニューです。お粥を白ご飯のようにしておかずをたべる潮州式のお粥も美味しいですが、今回は日本人にも馴染みの深い具が中に入っている広東風のお粥をご紹介します。
ガイドブックに必ずと行っていいくらい乗っている有名店ですが、お粥と言えばやっぱりここを外すわけにはいきません。有名店がひしめくマックスウェルの中でも、一二を争う行列店です。注文を取る名物のアンティはにこりともしませんが、怒っているわけではないので心配しないで。一人分ずつ丁寧に作っていくので、列の長さの割に時間がかかるのは覚悟してください。運がよければ列が全くない時もありますよ。

今回は一番小さいサイズの鶏のお粥を注文。よく混ぜて頂きます。おかゆは香港ほどドロドロではなく、少しお米の残るタイプ。たっぷり入った鶏は柔らかく、Sサイズでもかなりのボリュームがありますが、生姜やお漬物やフライドオニオンがアクセントとなって飽きることなく食べ進められます。ただ、熱々なので火傷には注意です。ちょっとパンチが足りないと思う方は、カウンターで醤油や胡椒がもらえるのでお好みで調整してくださいね。
こちらのホーカーには他にもチキンライスの天天海南雞飯やフィッシュヘッドビーフンの金華(Jin Hua) など人気の高いストールが沢山ある上に、通路側には一人席まで完備。大人数にもお一人様にもオススメのホーカーです。

料金
- 鶏粥S:3ドル
真真粥品 Zhen Zhen Porridge
1 Kadayanallur St, Maxwell Food Centre #01-54, Singapore 069184
5:30-14:30 火曜定休
味 :★★★★★(やっぱり美味しい)
アクセス:★★★(駅からも歩けるがちょっと距離あり)
混雑 :★(並ぶし進み悪い、時間と運次第)
値段 :★★★★(コスパはよし)
おすすめ店3:Coffee Break

シンガポールの朝食と言って一番に思いつくのはカヤトーストではないでしょうか。パンダンリーフ・ココナッツ・卵から作られるジャム「カヤ」&バターを挟んだカヤトーストは、大抵どこのホーカーでもコピ(シンガポール風の甘いローカルコーヒー)屋で扱っています。でも「カヤトーストを食べてみたいけれど、それだけじゃちょっと物足りない」という方も多いのでは?
そんな方にぴったりなのがこちらのお店。若い兄妹が営むこちらのストールではコピも買えますが、店主こだわりの「コーヒー」や「ラテ」も購入することができます。同じように定番の「カヤトースト」も購入できますが、日替わりのトーストを購入することも可能。今回は定番ではなく黒ごまとシナモンシュガーに挑戦してみました。


カリカリに焼かれたトーストにたっぷりの黒ごまのペーストが挟まっています。黒ごまの甘さとバターの塩気がマッチして食べる手が止まりません。いっぽうシナモンシュガーは至ってシンプル。砂糖のしゃりしゃり感とバターのハーモニー、鼻から抜けるシナモンの香りにうっとり。全部でトースト4枚分、一気にぺろっと食べてしまいました!もちろん、定番のカヤトーストも安定の美味しさなのでご心配なく。
人気実力店の集うアモイストリートフードセンター2Fに位置しているので、定番のカヤトースト&コピを楽しむもよし、ラテ&トーストを楽しむもよし、コーヒー&近隣ストールのローカル飯を楽しむもよしと使い勝手は抜群のこちらのお店、覚えておくと便利ですよ。

料金
- Black sesami:3.5ドル
- cinnamon sugar:3.5ドル
Coffee Break
Amoy Street Food Centre, 7 Maxwell Road, #02-78, Singapore 069111
7:30-14:30 土日定休
味 :★★★(黒ごまおすすめ)
アクセス:★★★★★(駅すぐ)
混雑 :★★★★(ピークを外せばさほど待たない)
値段 :★★★(高くはないけどお腹いっぱいにはならない)
おすすめ店4:Selera Rasa Nasi Lemak

マレー系の朝ごはんの代表格はナシレマ。ココナッツミルクで炊いたご飯にサンバルというチリソース、様々な具(基本は卵・イカンピリス(揚げ小魚))を混ぜ合わせて食べる料理です。ホーカーでナシレマといえばここは外せないというほど有名なのがこちらのお店。王様が食べに来たとか他国の大統領をここでもてなした、などの逸話をもつ実力店です。
ボタニックガーデン駅から徒歩数分、日本人会からも徒歩10分程の小さなホーカー、アダムロードフードセンター。入ると長い行列があるのですぐにココだとわかります。ちなみに左隣もナシレマの有名店です。列が短いからと侮ってはいけません。5個、10個と持ち帰りする人がいるので、なかなか列が進まないからです。ここはじっと我慢。前に6人ほどで25分待ちました。


今回はオタ(ピリ辛かまぼこ的なもの)とチキンウィングの乗ったフルハウスというセットにしてみました。まず、口に含むとふわっとココナッツが香るライスが美味しい。日本の米と違い長粒米なのでパサっとしている店も多いのですが、さすがの炊き上がりという感じです。しかし特筆すべきはサンバル。自家製のサンバルは独特で、かなり美味しいです。が、美味しいからこそもうちょっと量が欲しい・・!
次におかず。目玉焼きは黄身までかた焼きでした。これは衛生上仕方ないのかもしれませんが、やっぱり半熟であって欲しい。チキンウィングはパリパリを通り越してガリガリというほどの衣の存在感。普通に美味しいです。イカンピリスは私の好みより、塩辛すぎで主張しすぎでした。最後にオタですが、これは生臭くて全部食べられなかった。たまたまかもしれませんが、オススメはしません。ライスとサンバルが美味しくおかずは並という事を考えると、一番安いセットがコスパ的にもいいですね。
こちらのホーカーセンター、初心者の方がいきなり訪れるにはちょっと衛生面で厳しいかもしれません。いくつか綺麗目ホーカーで慣れてから挑戦する事をオススメします。

料金
- Full house:4.9ドル
Selera Rasa Nasi Lemak
Adam Road Food Centre # 2 Adam Rd, Singapore 289876
味 :★★★(ライスとサンバル)
アクセス:★★★★★(駅と日本人会から近い)
混雑 :★(列が全然進まない)
値段 :★★★(普通)
※マカンスートラの箸
みなさんご存知のレストラン評価ガイドブック、ミシュラン。シンガポールにはそのB級グルメ版ともいえる「Makansutra」(マカンストラ)があります。
Makanは「食事」sutraは「経典」を意味し、食の経典というその名の通り、多種多様なローカルグルメをジャンル分けして評価している必携ガイドブックです。
多少の高級店も載っていますが、掲載されているのは庶民的なお店やホーカーが中心。ミシュランが星の数でお店を評価するのに対して、マカンストラは箸の数で評価します。
使い方は簡単、料理の名前がABC順に並んでいるので目当ての料理を探すだけ。こんな料理もあるのね〜なんてみているだけでもワクワク。ホーカー巡りをしてみたいなら、持っていて損はありません。掲載店はストールの前にマカンストラのマークが貼られていることも多いので、ホーカーに行ったらチェックしてみて下さいね。
最後にホーカー初心者へのアドバイス!
ホーカーについたらまず席を確保します。方法は簡単、ティッシュを置くだけ。混んでいる時は相席をお願いされることも多いです。逆に相席をお願いしても使っていなければ快く使わせてくれます。嫌だなぁという方は、お昼などのピークを外して行くといいですよ。
大抵のホーカーでは食器を片付ける専門の人が片付けてくれるのですが、日本人の感覚だと適当だなぁと感じるかもしれません。机や椅子を拭くためのウェットティッシュを用意して置くと完璧です!私はホーカーに行くときはダイソーで買ったフローリングワイパーを必ず持っていきます。
言葉が通じないかも・・汚いかも・・など最初は抵抗があるかもしれませんが、一度ハマると抜け出せなくなるのがホーカーの魅力。一見愛想のなさそうなアンコー(おじさん)やアンティー(おばさん)も、話しかけると優しく親切なことが殆どです。
是非シンガポーリアンに混ざってのディープなローカルフードを体験してみてください。
※お店の情報は記事公開時点のものです。お店が変わっていたり、値段が変わっていたりすることがあります。