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クラフトビール解体新書

【クラフトビール解体新書 vol.13】
アイリッシュ/ブリティッシュパブ一挙紹介

【クラフトビール解体新書 vol.13】
セント・パトリックデーを祝おう! 
~アイリッシュ/ブリティッシュパブ一挙紹介

皆様、こんにちは。

毎年3月17日は「セント・パトリックス・デー」。

元々はアイルランドにカトリックを布教したセント・パトリック氏の命日ですが、現在はアイルランドやイギリスを始め世界中で盛り上がる、お祭りの様な日になっております。

これがビール業界にも大いに関係ありまして、皆さんこの日とばかりにアイリッシュパブに繰り出して、自慢のアイリッシュビールをがぶ飲みすのです。

日本ではまださほど広まっていませんが、歴史的に英国との関りが深いシンガポールでは、古くからこのセント・パトリックス・デーには、アイリッシュパブやブリテッシュパブが大変な賑わいを見せます。

この日は、アイルランドのシンボルカラーである、緑色の帽子緑色の服で街へ繰り出すのがオリジナルの風習。シンガポールでもそれに倣って緑を身にまとった人たちを多く見かけることでしょう。

このセント・パトリックス・デーを機会に、シンガポールにもたくさんある、アイリッシュパブ・ブリティッシュパブに足を運んでいただきたいと思い、今回は特集を組んでみました!

流行のクラフトビールバーとは違う、歴史あるパブの世界を味わってみてください!

今回は紹介するお店が多いので、やや駆け足で。

では、紹介していきましょう。

<広瀬礼仁>
シンガポールのクラフトビール専門店「SG TAPS」店長兼ウエイター。
当地シンガポールにて、クラフトビール業界に5年程関わったのち、2018年4月に独立。ビールを始め、日本酒、ワイン、ウイスキーなど、アルコール文化に対する愛は誰よりも広く深いと自負している。

[Scruffy Murphy’s Irish Cafe-Pub]

32 South Buona Vista Rd, Singapore 118161

アイリッシュ・ブリティッシュパブの特集であればまずここを上げなければいけません。

この「スクラッフィー・マーフィーズ」の7年ぶりの復活は、個人的に昨年のパブ業界での一番嬉しいニュースだったからです。

長らくイーストコーストパークのビーチの目の前で親しまれてきたこのお店は、地域再開発により入居していた建物が撤去されることになり、多くのファンに惜しまれながら閉店しました。

幸いなことにこの店にはオーチャードの「マディー・マーフィーズ」、ボートキーの「ペニー・ブラック」という二つの系列店がありましたので、場所は遠くなれど、常連さんたちはそちらに場所を移してアイリッシュビールを味わうこととなりました。

その後スクラッフィー・マーフィーズの消息は聞かなくなり、すっかり諦めてセピアの思い出になってしまった頃に、7年越しの嬉しい復活のニュースが!

以前のイーストコーストパークではく、まったく逆のウエスト方面に移ってしまいましたが、内装の一部に以前の調度品が使われており、ダブリンをほうふつとさせる(ダブリン行ったことないんですが。すみません汗)雰囲気は当時のまま。

さらに嬉しいのはドーンと増えたドラフトビールのバラエティー。以前は6種類くらいだったと思いますが、新店舗では10種類の品ぞろえを、天井から吊られた迫力あるサーバーで注いでいます。

ギネス、キルケニーの超定番アイリッシュビール、イギリスビールのオールド・スぺクルド・ヘンはもちろん、ブルックリンやブルームーンなどのアメリカンクラフトタイプも揃え、オールドファンだけでなく次世代のヤング層をもつかむ気満々!

氷がビシッと張ったビアサーバーから注がれるビールは、とてもよく冷えていておいしいです。

食事もフィッシュアンドチップス、アイリッシュシチュー、ギネス入りパイなどのアイリッシュパブ風料理からローカルフードまで幅広くそろえ、とてもしっかりした味を届けてくれます。

MRTの最寄り駅がないため、アクセスがいいとは決して言えない場所なのですが、近隣の欧米人のお客さんで早くも賑わっています。

バスなら意外と行きやすいかと思いますので、ウエスト方面にお住まいの方も、ちょっと遠い方も、見事な復活を遂げたシンガポール随一のアイリッシュパブを訪ねてみてください!

  • 価格:比較的リーズナブル
  • クオリティー:とても良い
  • 雰囲気:昔ながらのアイリッシュパブ
  • トイレ:きれい
  • アクセス:MRTの最寄り駅がないのでやや不便
  • 一口ポイント:復活のアイリッシュパブ

[Muddy Murphy’s Irish Pub]

442 Orchard Road #01-02 to 05 Claymore Connect, 238879

さてこちらはもう一軒、上に紹介した「スクラッフィー・マーフィーズ」の兄弟店、というかこちらが本店に当たるのですが、同じくレトロなアイリッシュパブの雰囲気を色濃く押し出している「マディー・マーフィーズ」です。

ここと「スクラッフィー・マーフィーズ」「ペニー・ブラック」マーフィー一族と本人たちは呼んでいるようですが、このマディー・マーフィーズはその中でも一番大きく、アイルランドからの家具や看板や台所用品を所狭しと並べた店内は、すでにカオスといえるほどのごちゃごちゃ感の中にも不思議とホームに戻ったような安心感があり、さすがマーフィー一族の長兄と讃えられる程の、密度濃い空間を作り出しています。

それにしてもこのマーフィー一族、ことごとく移転する運命にあるのか、このマディー・マーフィーズも一度はビルの改装のためサマセット付近に移転を余儀なくされ、数年を経てまた元のビルに戻ることができました。ですので、昔からの家具と新しくそろえたインテリアが同居する、新しいのか古いのかよくわからない見た目が、さらにカオス感を深めています。

大きな店内はいつもお客さんで賑わい、映画なんかでよく見るヨーロッパのパブそのもの

ライブの設備も整っており、毎晩本格的なライブ音楽を楽しめます。アイリッシュ・ブリティッシュパブにはライブが欠かせないのか、他のお店でもライブを行っている所は多いですね。

「スクラッフィー・マーフィーズ」同様、ギネスやキルケニーなどのアイリッシュビールを、少し冷え目で美味しくサーブしてくれます。

お料理も同じくアイリッシュパブ風の物から、バーガー、ステーキ、コールドカットプレートまで、レストラン並みのさすがの品ぞろえ。しっかりとお腹も満たすことが出来ます。

場所はオーチャードのトイザらスなどが入っている「フォーラム」の向かいになります。すぐ横は男性におなじみの「オーチャードタワー」です。

シンガポールのアイリッシュ・ブリティッシュパブとしては最大級のお店です。

  • 価格:まあまあ
  • クオリティー:とても良い
  • 雰囲気:すごいテンションに圧倒される
  • トイレ:モールのトイレなので少し遠い
  • アクセス:オーチャード沿い
  • 一口ポイント:シンガポール最大級のアイリッシュパブ

[The Drunken Poet]

01 -29C Orchard Towers, 400 Orchard Rd, 238875

上に紹介した「マディー・マーフィーズ」のすぐ横のビル、男性たちの夜の社交場「オーチャードタワー」の中にある、アイリッシュパブです。

ここの特徴は何といっても深夜まで開いていること。

閉店が朝4時となっていますので、3次会、4次会で美味しいビールが飲みたいとなればここに限ります。

オーチャードタワーのパブのお客さんたちも流れてくるので、深夜でも賑わっています。

ギネス、キルケニーといった王道のものや、ストロングボウサイダーなどもドラフトで提供しています。

フードもアイリッシュ風料理、バースナック、ピザやグリルまで揃え、しっかりと食事も楽しむことができます。

オーチャードの道沿いという好立地ですし、開店も昼12時と結構早いですので、お買い物のついでにもいいかも知れません。夜は先に挙げたマディー・マーフィーズからのはしごがマストでしょう。

  • 価格:まあまあ
  • クオリティー:良い
  • 雰囲気:しっかりとしたパブ
  • トイレ:きれい
  • アクセス:オーチャード沿い
  • 一口ポイント:深夜の救世主

[The Penny Black]

26-27 Boat Quay, Singapore 049817

さて、マーフィー一族のもう一つのお店です。

こちらもシンガポールではかなり古いパブになり、ボートキーの川沿いの飲食店街の一番つきあたりに位置していますが、いつもお客さんであふれかえっているので、知っている方は多いかも知れません。

二階建ての店内はやはりアイルランドの家具や装飾品であふれており、川沿いの開放的な雰囲気からか、スタンディングで飲む方が多く、週末ともなると行き来するお客さんと店員さんで歩くのも大変。

ビールの揃えはもとより、しっかりとしたバーカウンターにはカクテルやスピリッツ類も数多くそろえられているので、ビール以外を楽しんでいるお客さんが多くみられるのもこちらの特徴です。

他のマーフィーズ二店舗同様、料理もさすがのバラエティーとなっており、アイルランド風料理などに加え、こちらはケサディーラなどのメキシカンなバーフードも揃えています。観光客や外資系オフィスワーカーが集まる、多国籍な客層のボートキーエリアに合わせてでしょうか。

このマーフィー一族の3店舗はそれぞれの店舗に合わせて料理を工夫しているなと思います。

歴史もありますし、立地もわかりやすいですし、知名度もあり、説明不要なお店かと思います。

川沿いの雰囲気はとてもいいですよ。活気あふれる店内、店員さんは適度にラフな対応ながらもフレンドリーで、パブらしくかしこまらない距離感もいいです。

  • 価格:やや高い
  • クオリティー:とても良い
  • 雰囲気:川沿いの解放感
  • トイレ:きれい
  • アクセス:駅からは遠いがわかりやすい場所
  • 一口ポイント:シンガポールで賑わっているパブの一つ

[Molly Malones]

56 Circular Rd, Singapore 049411

上の「ペニー・ブラック」のすぐ後ろにあり、このエリアではペニー・ブラックと人気を二分する老舗アイリッシュパブ。おそらくどちらか一軒で飲み始めると必ずもう一軒にもはしごする羽目になるという、魔のゾーンです。

この二店舗の間にあるマクドナルドがさらに魔のゾーンを罪深くし、明らかに酒臭い人たちで混みあっており、世界で一番空気中アルコール濃度が高いマックなのではないかと思っています。

この「ペニー・ブラック」の薄暗さや低い天井の圧迫感、これぞアイリッシュパブと私は思っており(何度も言いますがアイルランドは行ったことがないのですが)、この穴倉感がさらに気分を高揚させてくれる気がします。

それに加えてやや狭めのカウンターがお店との距離感を縮めてくれ、まるでシンガポールではないような錯覚さえ浮かびます。

古くからのパブっぽさ、という部分ではこのお店がとびぬけていると思います。

ですので、こちらもいつも欧米系のお客さんですごい賑わいです。ぜひ「ペニー・ブラック」とセットでどうぞ。マクドナルドは自己責任で(笑)。

  • 価格:まあまあ
  • クオリティー:とても良い
  • 雰囲気:かなりの穴倉感
  • トイレ:きれい
  • アクセス:駅からは少し遠い
  • 一口ポイント:本場を感じさせる店構え

[McGettigan’s CQ]

3A River Valley Rd, Merchant’s Court, #01-01C to 01D, Blk A Clarke Quay, 179020

もう一つ川沿いのお店を。

こちらは少し上流(?)のクラークキーエリアのお店。串カツ田中さんの横にあるので、見たことのある方は多いと思います。

なぜか内外装に本棚が基調として使われているので、図書館の様な、ホグワーツ魔法学校の様な、一見パブには見えづらい印象です。それとは気づかず見過ごしているかもしれませんね。

他のアイリッシュパブに比べて重厚で落ち着いた感じがあり、アイリッシュビールはもちろんのこと、店の中央に大きく据えられたバーカウンターからは、本格的なカクテルも提供されています。

フードも、前菜、サラダからメインまで一通りを揃えています。

リャンコートのすぐ後ろになりますので、日本人には行きやすい場所にあると思います。

  • 価格:やや高め
  • クオリティー:良い
  • 雰囲気:他のアイリッシュパブより落ち着いている
  • トイレ:男性用の方にはテレビが付いている。女性用は不明
  • アクセス:フォートカニング駅すぐ
  • 一口ポイント:目立つ場所すぎて案外通り過ぎてしまう

[The Queen’s Inglish Pub]

9 Raffles Boulevard #01-20 Millenia Walk, 039596

ミレーニアウオークに比較的最近できた、オフィス近接型ともいえるこざっぱりとしたブリテッシュパブです。

近隣のオフィスワーカーが主な客層なので、内外装もそれに合わせモダンかつシンプルに、クールな感じで仕上がっています。

アイリッシュビールはギネスのみですが、英国伝統のエールをボトルで数種類揃えています。

中でも、ヘビーメタルファンなら誰もが知るバンド「アイアンメイデン」がプロデュースしているビール「トルーパー」がおすすめ。

彼らのヒット曲のタイトルをそのまま名付けたビールで、パッケージも彼らの薄気味悪いイメージキャラクター「エディー君」を使用して、何だか嫌な雰囲気のデザインですが、実はモルトとホップのバランスがとてもよく、フルーティーで飲みやすいエールです。

オフィス街のムードに合うような、気軽に立ち寄れて、ビール・ワイン・スピリッツ・カクテルなど、幅広いドリンクの選択肢があるパブです。

バーフードも提供していますが、ふらっと一杯飲んで帰る、という方が圧倒的に多いようです。

ちなみに店名は「Queen’s Inglish」です。Englishではありません。

店員さんも意味はよくわからないようでした。どういう意味なのでしょうか。

  • 価格:やや高め
  • クオリティー:良い
  • 雰囲気:すっと入れる、クールな感じ
  • トイレ:モール内なので少し遠いがとてもきれい
  • アクセス:プロムナード駅より5分
  • 一口ポイント:ビジネスマン向けパブ

[Lad & Dad]

Blk 7 Tanjong Pagar Plaza, #01-108, Singapore 081007

こちらは注目の新星。タンジョンパガーエリアにできた小さな路面店「ラッド&ダッド」です。

このお店は、数年前から近くの「マックスウェル・フードセンター」でホーカーとしてはとても珍しい、純英国料理(ビーフシチューやソーセージ&マッシュなど)を売っていたオーナーが、満を持してオープンさせた、期待の街角パブです。

ホーカーの店舗ではフードのみでビールなどは提供していませんが、この店舗では定評ある彼の料理のバラエティーがさらに増え、きちんと管理された美味しいビールと共に味わうことが出来ます。

定番ギネスビールに加え、チェコの「ピルスナー・ウルケル」イギリスのクラフトビール「ミーンタイム」もドラフトでサーブしているのは面白いところです。

ラーメンの一幸舎さんのすぐ裏手にあり、ビールのタップが歩道に面しているので、歩いていると嫌でもビールに目が行き、思わず足を止めてしまいそうです。

ビーフシチューやフィッシュアンドチップス、オールデイ・ブレックファースト、スコッチエッグなどもあり、どれもホーカー時代より一段グレードが上がっていて、とても丁寧に作られていると感じます。

奥行2メートルほどの本当に小さな店内と、屋外席だけの、街角パブと呼ぶにふさわしいお店ですが、インテリアにはかなり気を使っており、なかなか小ぎれいでおしゃれに仕上がっています。

散歩の途中にふらっと一杯、いいですよ。

  • 価格:リーズナブル
  • クオリティー:とても良い
  • 雰囲気:街角パブトイレ:不明(あるのか?)
  • アクセス:タンジョンパガー駅から5分
  • 一口ポイント:歩道から10センチでバーカウンター

[Bluemist Cafe & Bistro]

Blk, 7 Tanjong Pagar Plaza, #01-103, 081007

上の「ラッド&ダッド」と同じビルに入っている、昔ながらの超人気店

特にアイリッシュ、ブリテッシュという区分けのバーではないですが、ギネス、キルケニー、タイガー、ハイネケンなどの王道のビールがリーズナブルで、数多くのウイスキーも揃えているため、かなりの数の外席はいつも混んでいて、ハッピーアワーにも力を入れているため、早い時間から飲み始めているお客さんが多いです。

コーヒーもしっかりとした機材で提供し、フードのバラエティーも豊富で、安定した料理が売りのため、幅広い層に支持され、ランチやディナー目当てのお客さんでも賑わいます。

タンジョンパガーエリアで古くから変わらぬ雰囲気で人気を持続する、これぞパブ、といった良店です。

  • 価格:リーズナブル
  • クオリティー:とても良い
  • 雰囲気:あらゆる客層で混みあっている
  • トイレ:まあまあ
  • アクセス:タンジョンパガー駅より5分
  • 一口ポイント:地域に根付いたパブのお手本

[The New Harbour Cafe & Bar]

116 Tanjiong Pagar Rd, Singapore 088529

同じくタンジョンパガーエリアにある、こちらも古くから賑わう店。

やはりアイリッシュやブリティッシュパブのくくりではないですが、シンガポールに昔からある、地域密着型の人気店

「ブルーミスト」同様、王道を行くビールの品ぞろえと、バラエティー豊富で安定した料理で、タンジョンパガーのトップ1,2を飾っています。

道沿いにあるので、つい一杯入りたくなる雰囲気です。

  • 価格:リーズナブル
  • クオリティー:良い
  • 雰囲気:ちょっと狭苦しい感じがいい
  • トイレ:きれい
  • アクセス:タンジョンパガー駅より8分ほど
  • 一口ポイント:長く地域に愛される店

[The Cider Pit]

328 Joo Chiat Rd, #01-03, Singapore 427585

イギリスのビールと言うならここを忘れてはいけませんね。

イーストコーストエリアの「ジューチャット・ロード」に古くからある「サイダー・ピット」です。

名前の通りイギリス産のサイダーを主とする店で、ドラフトで数種類のサイダーを提供しているだけでなく、イギリスのエールもドラフトで提供しています。

サイダーは甘いものから辛口のもの、ボディーがあるものまで実に様々なものがあり、ジュースっぽいアルコールという概念を覆されることでしょう。

*サイダーは日本以外ではアルコールの入ったリンゴなどの炭酸飲料で、三ツ矢サイダーの様なものを意味するのは日本以外にはほぼありません。日本ではなぜか「シードル」と言い換えてしまいますが、間違いではないものの、あれはフランス製の物を意味するので、英語圏のものはやはりシードルではなく、「サイダー」と呼びたいものです。

こちらは実はこれらのビールの輸入元であり、自社輸入のビールをドラフトとボトルで販売しているため、とてもリーズナブルな価格で楽しめます。

他のパブにもこちらからかなりのビールを卸していて、先に挙げた「アイアンメイデン」のビールなどもこちらが輸入元です。

店舗はイーストコーストの少し奥まったところにひっそりとありますが、実は裏ではシンガポールのイギリスビール界を支えている、隠れた功労者なのです。

時折この「アイアンメイデン」ビールがドラフトで提供されていますので、運が良ければ生で飲めます。

そしてもう一つ、このお店の特徴は意外にも「フレンチフライ」。

どこにでもあるフレンチフライですが、この店の物は全く違います。

大きくて分厚くてふっくらしていて、ものすごいボリュームで提供されます。

私の知る限りシンガポールのベスト・フレンチフライです。一度お試しを。

ドラフトビールが4種類、サイダーが6種類ほど。昔ながらの大きめのイギリスパイントグラス(実は現在クラフトビール業界で主流なのは少し小さいアメリカンパイント)で提供されるので、量もたっぷり。しかも10~12ドルと格安です。

年季の入ったテーブルや椅子もとても落ち着くいいお店です。

イースト在住の方以外もわざわざ足を運ぶ価値のある名店です。

  • 価格:安い
  • クオリティー:良い
  • 雰囲気:年季が入っている
  • トイレ:まあまあ
  • アクセス:MRT最寄り駅はないがバスは案外行きやすい
  • 一口ポイント:シンガポール唯一のサイダー専門店

[Blooie’s Roadhouse]

428 Upper Bukit Timah Rd, Singapore 678054

ブキティマエリア「ヒルビュー」駅付近、旧マレー鉄道陸橋跡に30年近く営業している「レイルモール」内にこれまた古くからある、薄暗いパブ

レイルモール自体がかなり古びた建物なので、このパブのレトロ具合は数々のシンガポールのパブの中でも群を抜いています。

しかし、近隣のオールドファンをガッチリ掴んでいる上、MRT青ラインのヒルビュー駅がすぐ近くにできて、このレイルモールが徐々に若返り始めたことにより新たな客層も捉え、まだまだ健在ぶりを見せつける元気なおじいちゃんパブです。

原始海洋民族の簡易住居の様な、何のコンセプトだかよくわからないジャングル風の謎のインテリアと、広いのに薄暗いため異様に圧迫感を感じる内装が、レトロパブマニアにはとてもそそります。今のインテリアデザイナーに注文しても絶対にこんなものはできません。

おしゃれなバーがじゃんじゃん増えているシンガポールで、この内装を全く変える気が見えないというのは、すでに王者の風格すら感じます

ビールも王道の品ぞろえ、カクテルやスピリッツも豊富、フードのバラエティーも満足できるもので、さすがに長年続いているお店はソフト面でも隙がありません。

いつ行っても変わらずそこにあり、いつもと同じものが楽しめる。これがお客さんが通い続ける理由でしょう。

因みにこのお店は、バーやパブではなく「ロードハウス」と称しており、実際に大通りのすぐ横にあるのですが、大陸的でかっこいい名称だと思います。日本的に言えば「旅の茶屋」的な印象もあり、この名前だけでもちょっと寄って一息入れたくなる魅力がありますね。

  • 価格:まあまあ
  • クオリティー:とても良い
  • 雰囲気:謎のコンセプト
  • トイレ:まあまあ
  • アクセス:ヒルビュー駅より7分ほど
  • 一口ポイント:「パブ」ではなく「ロードハウス」

[Colbar]

9A Whitchurch Rd, Singapore 138839

すでにこのコラムでも2度紹介し、個人的にもシンガポールで最高のバーと周囲に喧伝し続けている「コルバー」ですが、アイリッシュ・イギリスビールとあっては紹介しないわけにはいきませんので、またまた紹介させていただきます。

英領時代のコロニアル様式の建物が多く残るとても美しいエリア「ポーツダウン・ロード」の近くにあり、すでに50年を超える歴史のある英領時代のバー(コロニアル・バー)の最後の生き残りです。

バーとは言いますが、現在イメージするようなバーとは全く違い、掘っ立て小屋の様な吹き抜けの空間で、当然エアコンなどなく、生ビールやカクテルもなく、流行のクラフトビールなどもなく、イギリスの古き良きエールやスタウト、サイダーが30種類ほど、イギリス伝統の500mlの大瓶で販売され、自分で冷蔵庫から選んで取り出し、テーブルまで運んで飲むという、非常にシンプルで気軽なお店です。

しかしながら、緑に囲まれた風通しの良いこの空間でまったりとビールを楽しんでいると、50年前の空気を吸っているような気がして、まるでタイムトリップしてしまったかのような異世界感があります。

ここの常連さんたちは欧米系の年配の方々が多いのですが、やはり同じように、ヨーロッパとアジアが重なった、古き良きエキゾチシズムを感じるからではないかと思います。

もう一つ、ここで提供される料理は、とてもリーズナブルですが全てが手作り。フィッシュアンドチップス、ソーセージ、オムレツ、サンドイッチといった英国パブ風軽食から、チャーハンやカレーなどのローカルフードまで、はずれは一つもありません。

ソーセージも自家製、チップス(フライドポテト)や横についているグリーンピースまで、既製品ではなくきちんとお店で手作業で仕込まれたものであるにも関わらず、いちいちそれをアピールしていません。このお店のオーナーにとってそれが当たり前の料理だからなのでしょう。

とにかくここの料理はおすすめです。

なぜ私がここをしつこく紹介するかというと、このエリア全体が再開発の対象になっており、この店も数年のうちには移転しなくてはいけない可能性が大きいからです。

周囲に同じような古き良きレストラン・パブがたくさんあったのですが、全て立ち退いてしまい、現在このエリアで営業を続けているのはこのコルバーだけです。

これだけの常連さんを持つお店なので、どこかに移転しても問題なく存続すると思いますが、この欧亜の交差点ともいえる雰囲気を、その歴史と共に濃厚に感じられる空気は、この場所から移ってしまえば失われてしまうでしょう。

ヨーロッパでも日本でも、他のアジアの国々でも見つけられない「シンガポールにしかない場所」だと思うので、誰かからビールを飲める最高の場所を訊ねられれば、自分は絶対にここを薦めています。移転してしまう前に、一度でいいからこの場所を経験してほしいからです。

この場所が無くなったときに、ここで過ごした時間が貴重な宝物だったと必ず思えるはずです。

  • 価格:格安
  • クオリティー:最高
  • 雰囲気:歴史の風に吹かれる感じ
  • トイレ:きれいではない
  • アクセス:バス191番(ボナビスタ、ワンノースより)
  • 一口ポイント:今のうちにぜひ行っていただきたい

【おまけ】

当店「SG TAPS」でも、セント・パトリックス・デーのビールを用意しております。

アイルランドのシンボルカラーの緑色のビールを飲むのが当地での祝い方だそうですので、当店でも「レッドドット・グリーンラガー」をプロモーション価格で提供いたします。

また、記事内で紹介いたしました「アイアンメイデン・トルーパー・イングリッシュエール」をドラフトで提供いたします!

ぜひ飲みに来てください!

いかがでしたでしょうか?

今回はクラシックなビールに終始しまして、ついにクラフトビールは一つも出てきませんでした(笑)!

でもたまにはこういう王道に立ち返る、故きを温ねて新しきを知る、そんな時があっても良いのではないでしょうか?

王道のビールたちも皆、最初はクラフトから始まっているのですから。

それにしても、アイリッシュ・ブリティッシュパブ、そして古き良きクラシックパブたち、リストアップしてみるとまだ随分あるものですね。これでも結構割愛したのですが。。。

「Forest」「Myla’s Beach Club」「George’s」や、有名な「Harry’s」もいいですし。

これからも、新しいクラフトビール店に交えて、シンガポールで長く愛されるオールドスクールなパブも紹介していけたらと思います。

それではまた次回も、楽しいお店を紹介いたします。ごきげんよう。

SG TAPS
島内唯一シンガポールのクラフトビールが10種類、生で飲めるシンガポールビール専門店。 ボトルビールでは更に、日本、香港、ベトナム、台湾、インドなどのクラフトビールを揃え、アジアのクラフトビール文化を底上げしていきたいと考えている。 ラクサピザ、奄美鶏飯風チキンライスなど、ローカル、和洋食を絶妙に組み合わせたユニークなフードも人気。
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