旧正月が終わりバレンタインデーも終わり、年末年始のイベントもひと段落したところですね。
シンガポールはコロナ対策がとてもうまくいっていて、どこのクラフトビール店も大盛況。みなさんルールをきちんと守りながら、ビールを片手に盛り上がっています。
様々な制限は依然として残るものの、街は確実に以前の活気を取り戻しつつあります。
前回、新しくできた店舗を数軒紹介させていただきましたが、それでは追い付かないくらい次々と新しいクラフトビール店がオープンしています。
経済が順調に回復しているからこその現象だと思います。当コラムもネタが増えすぎて嬉しい悲鳴です。
という事で今回も、最近オープンした店舗を紹介していきたいと思います。
<広瀬礼仁>
シンガポールのクラフトビール専門店「SG TAPS」店長兼ウエイター。
当地シンガポールにて、クラフトビール業界に5年程関わったのち、2018年4月に独立。ビールを始め、日本酒、ワイン、ウイスキーなど、アルコール文化に対する愛は誰よりも広く深いと自負している。
[Brewerkz One Fulleton]
1 Fullerton Road #01-01 One Fullerton, Singapore 049213
20年以上の歴史を持つシンガポール最古の地元ブリュワリー「ブリュワークス」の直営店。
クラークキーやオーチャードにも店舗がありますが、こちらはタップ数も22とドーンと増え、堂々たるフラッグシップ店といった趣。
タップ数もさることながら、マーライオンを横目に、マリーナベイサンズを正面に臨むロケーションは、シンガポールのクラフトビール店としてはトップクラスです。
周囲の風景は、お昼・夕暮れ・夜と、どのタイミングでも美しく、これぞシンガポールという雰囲気でビールを楽しめます。
以前はどちらかと言えばスタンダードでクラシックなビールが中心だったブリュワークスですが、この1年ほどで大きくスタイルを変えてきており、同時に全てのラインナップが、非常に洗練されてきています。
例えば、パッションフルーツのIPAや、フルーツを加えたサワーエール、高アルコールのベルジャン・ストロングエールなど、スタンダードなビールも踏襲しつつ、クラフトビールの最先端のトレンドを積極的に取り入れ、とても魅力的なビールの品揃えを構成するようになりました。
1パイントは16~19ドル。1.5Lジャグや4Lタワーもありますので、グループの人数によってはこちらの方がリーズナブルかも知れません。
お食事のメニューも雰囲気に見合った、凝っていて見た目も美しいものばかり。丸ごとブラータチーズのガスパチョや、天然舌平目のグリル、昆布フレーバーのトリュフフライなど、シグニチャーフードのオンパレードで、デートにはもちろん、誕生日・記念日などの特別な時にも訪ねたい程のクオリティーです。
こちらのグループは自社ホームページがとてもしっかりしていますので、気になる方はそちらでメニュー詳細をチェックしていただく事をお勧めします。
創業から20余年、クラークキー店を始め、手堅いビール造りと安定したパブ料理で欧米人中心に人気を博していたブリュワークスですが、ここに来てクラークキーの本店を大改装してからの、このマリーナベイ旗艦店のオープンと、現代クラフトビールのトレンドに則った大幅ブラッシュアップで、再度ローカルクラフトビール店のトップバッターに躍り出ました。
これだけのオシャレさを持ちながら、ジョギング中にもふらっと寄れてしまう気軽さで、マリーナベイサンズを向こうに美味しいクラフトビールを堪能できる、唯一無二のバリューを持ったお店を完成させたブリュワークスに拍手です。
- 価格:ロケーションを考えるとリーズナブル
- タップ数:22
- クオリティー:とても良い
- 雰囲気:デートコース以外の何物でもない
- トイレ:とてもきれい
- アクセス:マーライオンすぐ横
- 一口ポイント:全方位で隙がないブリュワークスの旗艦店
[Beer Basket @ Katong]
57/59 E Coast Rd, Singapore 428774
種類豊富なボトルビールをリーズナブルにカジュアルに楽しめるというスタイルで、若いクラフトビールビギナーを中心に人気を博している「ビア・バスケット」の二店舗目です。
一店舗目は、コーヴァンの駅から少し離れた場所という、一見好立地とは言い難いロケーションながら、常に若いクラフトビールファンたちで混みあっています。
非常にシンプルで簡素な作りの一店舗目とは打って変わって、このカトンの店舗は打ちっぱなしコンクリートの壁を上手に使ったカッコいいインテリアで、間接照明で演出したお洒落な店へと変貌しました。
コーヴァンの店では2種類だけだったドラフトビールも6種類に増え、ボトル・缶ビールのバラエティーも、よりクラフトビール上級者向けの物となりました。
1パイントは14ドルから、ボトルビールは8ドルから20ドルくらいと、ややリーズナブルな価格帯となっています。
フードの種類も格段に増え、カラマリやスパムフライなどのクラフトビール店にはおなじみの揚げ物類を始め、タコスやバーガーやパスタ、ステーキなどのメインもきっちり揃えています。
ウイスキーやワインなどのボトルもリーズナブルなようで、店内を見回すとビールだけではなくウイスキーのボトルを開けているグループもちらほら。
昔からカジュアルなクラフトビールのお店が多いイーストコーストエリアですが、気軽に入れるお店がまた一つできました。
近くにお住いの方には特にお勧めですが、近くない方でも、有名な328カトンラクサのすぐ近くですので、ラクサを食べに行かれた帰りにでも立ち寄ってみてください。
- 価格:ややリーズナブル
- タップ数:6
- クオリティー:良い
- 雰囲気:地元の若者多し
- トイレ:普通
- アクセス:MRTからは遠い
- 一口ポイント:気軽でおしゃれな今風ボトルショップ
[Shawn’s Beernest]
231 Upper Thomson Rd, Singapore 574362
数年前から、おしゃれな隠れ家的カフェが次々とオープンしているアッパートムソンエリア。MRTの「アッパートムソン」駅が近々オープンするとあって、このエリアの飲食店の開店ラッシュはさらに進んでいます。
元々この辺りは住宅街で、HDBだけではなく多くの一軒家もあり、在宅勤務が主流な昨今では、飲食店の需要も以前にも増して高まっている事でしょう。
その中で、クラフトビール不在のアッパートムソン地域に登場したのがこの「ショーンズ・ビアネスト」です。
小さな店内に入るといきなりズラッとドラフトビールのタップが並びますが、現在はライセンスの関係から、グラウラー(ドラフトビール持ち帰り容器)を持参の方のためのテイクアウト販売のみ。どうしてもその場で飲みたい方は、プラスチックのカップでの販売で、店舗外で飲むという形は可能だという事でした。
ドラフトはEpicという他ではあまり見ないニュージーランドのクラフトビールが中心で、他にも様々なものを14タップ揃えています。
カップで飲んだのでグラウラーの価格はわからないのですが、パイントでは14ドルでした。
ボトルや缶の品揃えも40種類ほどあり、住宅地密接型の近隣向けテイクアウトクラフトビール店としては、必要十分なラインナップと言えるでしょう。
将来的には店内でのビール提供も視野に入れているということですが、しばらくはテイクアウト専門店として営業するとのことです。
すぐ横がマックリッチー貯水池なので、ジョギングやお散歩の帰りに立ち寄って、テイクアウトカップで一杯、というのもいいかも知れませんね。
- 価格:リーズナブル
- タップ数:14
- クオリティー:良い
- 雰囲気:すっきりシンプルな店内
- トイレ:人の家っぽいトイレ
- アクセス:アッパートムソン駅オープン後は行きやすい
- 一口ポイント:基本的にはテイクアウト専門店
[Archipelago Lau Pa Sat]【閉店】
18 Raffles Quay, Singapore 048582
金融街の摩天楼を谷底から見上げるロケーションにありながら、うちわで炭をあおるマレーシアさながらの露店のサテーでビールを流し込むという、いつ行っても不思議な空間のラオ・パ・サ。
いわば現代丸の内のビル街のど真ん中に昭和の屋台街があるようなミスマッチで、近代国家シンガポールの裏の顔を覗き込むような、時間のはざまで飲んでいるような気持ちを味わえる、趣があってとても心地良い場所です。
サテーの焼ける香ばしい煙が立ち込める屋台の並びのすぐ横に、数か月前にオープンしたのが、シンガポールの老舗ブリュワリー「アーキペラゴ」のカウンターです。
安定したクオリティーを誇るアーキペラゴの「ボヘミアンラガー」や「サマーIPA」など5種類のドラフトビールが、1パイント12ドルネットというリーズナブルな価格で味わえます。(品切れも多いので注意)同じカウンターでタイガーとハイネケンのドラフトも提供していますので、ドラフトビールのバラエティーだけでも7種類。
言うまでもなく、周りのホーカーフードと一緒に楽しめますので、組み合わせは無限大です。行くたびにどのフードにしようか迷う事でしょう。
以前は、周囲のオフィスワーカーや旅行者が主な客層だったラオ・パ・サですが、昨今の状況でそのどちらも激減してしまったため、大きなリノベーションで方向を転換し、一般シンガポール人向けに、食そのものを楽しめるような、アミューズメント性を持ったホーカーセンターに生まれ変わりました。これが功を奏し、以前にも増して夜は賑わいを見せています。
その活気と喧騒は他の東南アジアの国々とも既視感を覚え、いかにも南国の街角で飲んでいるという、ほのかな旅行気分にさせてくれることでしょう。
日本にも、他のアジアの国にも無い、シンガポールならではのクラフトビールのスタイル「ホーカー飲み」、こちらのラオ・パ・サはビギナーでも安心して楽しめますので、ぜひ一度お試しください。
- 価格:安い
- タップ数:7(品切れ多し)
- クオリティー:よい
- 雰囲気:熱気にあふれている
- トイレ:ホーカーにしてはきれい
- アクセス:金融街のど真ん中
- 一口ポイント:安心して飲めるホーカー
[Sid Burger and Craft Beer]【閉店】
12 Gopeng St, #01-45, Singapore 078877
日本人も多く住んでいるコンドミニアム「Icon」の下にオープンした、こじんまりとしたバーガーショップ&クラフトビールのお店です。
カウンターとそと数席だけの本当に小さなお店で、バーガー数種とチキンウイングやフレンチフライなどのサイドメニューだけと、メニューも非常にシンプルです。
ドラフトはアメリカの物を中心に5種類。ボトル・缶は韓国のクラフトビールを中心に20種類程。
1パイントは10ドルからと、リーズナブルな価格設定になっています。
このお店は、ビーチロードエリアにある「Vatos」というコリアン・メキシカン・ダイニングの姉妹店ということで、そのため韓国のクラフトビールが色々と楽しめます。近頃続々とシンガポールにも輸入されるようになってきた韓国のクラフトビール。どれもクオリティーが高い、世界レベルの味を携えています。
とはいえ、まだあまりシンガポールでは見かけることはないと思いますので、ぜひこちらのバーガーと合わせて試していただきたいです。
バーガーもビール同様リーズナブルで、やや小ぶりですが肉の質感やジューシーさは十分。むしろ重くなりすぎず、ビールと合わせるとちょうどよいくらいです。
体が突発的にビールと肉を欲したときに、サクッと入れて、手っ取り早くどちらも補給できるありがたいお店ではないでしょうか。
本店「Vatos」の方はフルレンジのメニューを持った堂々たるレストランバーですが、こちらはタウンユース型にギューッとミニマイズして、カジュアルで小回りのきいた使い方ができる、近隣住民には貴重なお店です。
- 価格:リーズナブル
- タップ数:5
- クオリティー:よい
- 雰囲気:ストリートな感じ
- トイレ:モールの中なのでやや遠い
- アクセス:タンジョンパガー駅近く
- 一口ポイント:シンプルなメニューで気軽に利用できる
[Harry’s Resorts World Sentosa]
26 Sentosa Gateway, #01-215/216, 098138
様々なレストランが立ち並ぶリゾートワールド・セントーサに満を持してオープンしたハリーズの旗艦店です。
ハリーズと言えば、シンガポールでは一番有名と言っても過言ではない程の、歴史と知名度があるパブで、国内20店舗以上を展開し、ショッピングモール、観光エリア、飲食店街、果てはちょっとした街角にいたるまで、スペース・ロケーションに合わせて変幻自在なその設計は「パブ業界のセブンイレブン」とでも名付けたくなるほどです。
そのハリーズの新店舗は、全店舗の中でも最大規模で、席数はもちろんのこと、インテリアやコンセプトもロケーションにふさわしく、ゴージャスでリッチに作り込まれています。
その最たるものがズラッとタップが並んだ大迫力のカウンターで、その数実に34。タップの数で言えばシンガポールでは最多となっています。
しかしながら、ドラフトビールは、ハリーズオリジナルビール、ハイネケン、タイガー、ギネス、キリンなど、大手のビールが大半です。アーキペラゴやブリューランダーなど、シンガポールのクラフトビールがすこし加わっていますので、大手ビール以外を選びたい方はこちらを飲むと良いでしょう。
実は残念ながら、現在は旅行客がいないためか、せっかくのタップも半分しか使われていないようです。
ドラフトビールのクオリティーはとてもよく、きちんと管理された味で冷たく提供されますので、早くセントーサに旅行客の活気が戻って、全てのタップがオープンになることを祈るばかりです。
このカウンターのデザインとタップ数は間違いなく国内トップですので、ぜひ最大限に活用して、もっと多くのビールを提供していただきたいです。
料理は、ローカルフードのエッセンスを取り入れた創作的なもので、サンバル・ミートボール、ラクサ・ポップコーンチキン、ビーフレンダンなど、アジア的なスパイスやハーブを大胆に取り入れたエキゾチックな料理の数々は、盛り付けも美しくどれも完成度が高いです。種類も豊富で、レストランとして食事だけでも十分楽しめると思います。
大きく作られた窓からは陽光がたっぷりと注ぎ込み、ビールを飲んでいるだけでちょっとしたリゾート気分が味わえる、1ランク上のパブ、といった感じのハリーズ・セントーサ店。
ビボシティーからモノレールでたったの2駅でこの非日常感が味わえるのは嬉しい限りです。
- 価格:観光地料金
- タップ数:シンガポール最多の34!しかし現在は半分しか使われていない…
- クオリティー:とても良い
- 雰囲気:ザ・リゾート
- トイレ:とてもきれい
- アクセス:セントーサモノレールからすぐ
- 一口ポイント:シンガポール最大パブグループ入魂のフラッグシップ店
[3 Monkeys (Good Luck Beerhouse)]【閉店】
122 Pasir Panjang Rd, Singapore 118544
クラフトビール店の少ないウエスト方面に朗報。
ハジ・レーンの有名クラフトビール店「グッドラック・ビアハウス」が、パシル・パンジャンの地元パブ「3モンキーズ」店内に、ポップアップカウンターを出店いたしました。
ポップアップと言っても取ってつけたようなインスタントなカウンターではなく、本店と全く遜色のない12タップの立派なカウンターで、現在は8種類のドラフトビールを提供しています。
現在のドラフトビール8タップは、「ザット・シンガポール・ビア・プロジェクト」「ジェネラル・ブリューイング」「オフデイ・ビール」など、彼らが関係するブリュワリーを中心に、シンガポールのクラフトビールがほとんどを占めています。
グラスはパイントよりやや小さい12オンス(約350ml)の物を使用しており、1グラス10ドルからと、リーズナブルな価格設定です。
この1年でシンガポールには新しいブリュワリーが次々とオープンし、どれも非常に高いクオリティーのビールをリリースしていますし、バラエティーも幅広いです。ぜひこちらのお店では、シンガポールのクラフトビールをお試しいただきたいと思います。
お食事は3モンキーズからオーダー出来、メニューは相当数のバラエティーを揃えています。
サラダや揚げ物類などのスターター、パスタ、バーガーなどのスタンダードなメインデッシュに加え、カツカレーや鉄板ハンバーグやタコヤキなど、日本風のメニューもいくつか用意されており、それらもきちんとしたクオリティーで作られています。
中心部から離れるとはいえ、店は大通り沿いで、すぐ前がバス停。いくつもの主要バスのルートとなっているので、アクセスはかなり良いです。
やや暗めの店内は、あまり広くなくシンプルなインテリアで、落ち着いた雰囲気でビールとお食事を楽しめます。
何よりウエスト方面に住んでいるクラフトビール好きの方々には嬉しいお店ですが、少し離れた所に住んでいる皆様にも、十分に訪れる価値があるお店だと思います。
- 価格:リーズナブル
- タップ数:12(現在は8)
- クオリティー:良い
- 雰囲気:アットホームで落ち着いている
- トイレ:きれい
- アクセス:バス停Opp Currency Hse目の前。51、143、175番など
- 一口ポイント:貴重なウエスト方面のクラフトビール専門店
[The Otherside]
Arab St, Singapore 199745 移転 → 7 Erskine Rd, Singapore 06932048
小さなお店や、裏口から入る隠れ家的なお店はいくつかありますが、ここまで小さくて見つけづらい場所にあるお店もなかなかないでしょう。
ドラフトビールはなく、ボトルと缶のみの小さなお店ですが、住所はアラブストリートなのにどんなに探しても看板すらありません。それもそのはず、アラブストリートにお店を構える「Overrice」というカフェの裏口のドアから入る、四畳半くらいの空間なのです。
ここに入るには、「Overrice」を一度通り越し、有名なアラビカコーヒーの店を曲がって、勝手口が立ち並ぶ裏道を入っていかなければなりません。クラフトビールのお店があるとはちょっと信じられないロケーションですし、そこに至っても看板は出ていませんので、ほぼノーヒントで探し出さなくてはなりません。80年代のRPGゲームにハマった人なら、その理不尽な感覚が蘇るでしょう。
しかし、変わったお店やゆるーいお店が好きな方なら、多分一発で心をつかまれてしまいます。
店内にあるのは大きなボトル用冷蔵庫と、テーブルが一つだけ。コンクリートをぺったりと塗りつけただけのシンプルを極めた内装は、むしろ余計なものを排除したお洒落さを感じます。
外のテーブルも、一見廃材やリサイクル家具を集めたような雰囲気で、ジャマイカあたりの海沿いのバーで飲んでいるような感覚。周りのお店の厨房ダクトから吐き出される、美味しそうな匂いを浴びながら、晴天を見上げて飲んでいると、じわじわ感覚が麻痺し、異世界のような非現実感すら覚えます。
ドラフトはありませんが、ボトルと缶のラインナップは、個性的なものを80~90種類ほど揃えていますので、全く飽きないどころかむしろ選ぶのに迷ってしまう程。
こちらのお店にはキッチンはありませんが、前述の「Overrice」からフードがオーダー出来ます。鶏や豚の丼物やピタブレッド、フレンチフライなど、種類は多くないものの、オリエンタルなテイストの今風のお食事です。
この風変わりなお店は、コロナ禍で仕事が減少してしまった、シンガポール航空のCAさんたちが集まって立ち上げたお店だという事です。「The Otherside」だけではなく表の「Overrice」も同じCAさんたちで経営しているようです。
仕事が減っても、それを嘆いたり補償を待っているだけではなく、自分から動いて別の道を作る。シンガポールらしい前向きで柔軟で合理的な発想で、まだ若いオーナーさん達と話をさせていただき感動を覚えました。
正直、万人にうけるような分かり易いコンセプトのお店ではありません。立地しかり、むしろここはちょっと…と言う人も多いでしょう。その反面、「知る人ぞ知る」という秘密めいたこのお店のコンセプトはマニア心をくすぐるところもあり、思わずリピートしてしまう人もまた多いのではないでしょうか?私のように。
- 価格:普通
- タップ数:0
- クオリティー:良い
- 雰囲気:ざっくばらん
- トイレ:未確認
- アクセス:非常に見つけづらい
- 一口ポイント:超ミニマルな隠れ家スポット
フェイズ3以降、新店舗開店ラッシュはさらに加速しています。これまでにも相当な数のクラフトビール店がある中で、さらに店舗数が増えるわけですから、今までにあるような店では競合に勝てず淘汰されてしまいます。そのため必然的に、何か一つ突き抜ける部分を持った個性的なお店が増えているように見受けられます。
いずれにせよ、お店のスタイルの選択肢が増えてくれるわけですから、消費者側としては嬉しいですよね。
お店だけではなく、シンガポール産・輸入両方ともビールの種類も圧倒的に増えています。ドラフトビールだけではなく、ボトルや缶のビールも積極的に試して、進化し続けるクラフトビールの「今」を味わってみてください。
2回続けて新店舗を特集しましたが、実はまだもう一回分ありますので、こちらもなるべく早くご紹介さしあげたいと思います。
シンガポールのおすすめクラフトビール
過去のクラフトビールコラムはこちら⇩
https://byst.sg/category/blog/food-drink/craft-beer/
SG TAPS
島内唯一シンガポールのクラフトビールが18種類、生で飲めるシンガポールビール専門店。 ボトルビールでは更に、日本、香港、ベトナム、台湾、インドなどのクラフトビールを揃え、アジアのクラフトビール文化を底上げしていきたいと考えている。 ラクサピザ、奄美鶏飯風チキンライスなど、ローカル、和洋食を絶妙に組み合わせたユニークなフードも人気。
https://www.facebook.com/SGTAPS13/