■旦那様インタビュー Vol.1(後半)■
日々、ヘルパーさんと関わりが多くなりがちなのは奥様ですが、その奥様とヘルパーさんとの関係や家族の変化は旦那様の目にはどのように映っているのでしょうか?そこで&Hはヘルパーさんとの暮らしに関して旦那様にお話をお伺いしてみました。 ヘルパーさんとの暮らしを客観的に一緒に見てみませんか?雇用を検討されている旦那様、雇用している旦那様も必見です! |
大手外資系メーカー シニアマネージャー T氏
フィリピン人のヘルパーさんを8ヶ月雇用しているご家族の旦那様にお話をお伺いしました。
2回に渡り、インタビューの模様をお届けします。
後半は「ヘルパーさん雇用後」です。旦那様やご家族の様子がどう変わったのでしょうか?
Q. ヘルパーさんとの暮らしについてお伺いさせてください。ヘルパーさんと暮らすにあたり気をつけていらっしゃることはありますか?
A. 我が家は、意図的に雇用主を奥さんにしています。これはレポートラインを明確にするためです。会社でも同じですが、レポートラインが複数あると上手くいきません。僕があえて雇用主とならないことで、奥さんには雇用主としての自覚が、またヘルパーさんは、上司が妻であることを強く認識すると考えました。ヘルパーさんにお給与を渡すのも奥さんからです。
雇用して半年ほど経って、シガール事件が起きたんです。日々、色々なおやつが少しずつなくなっているような気がする、と奥さんが相談してきました。ある日、妻がキッチンに粉々のシガールを2週間ほど置きっ放しにしていたのですが、1つだけなくなっていたんです。奥さんからヘルパーさんに問いただしても食べていない、と一度は返答されたものの、奥さんが「絶対食べたよな」と気になり、もう一度聞いたら涙目で謝ってくれたそうです。「信頼に関わるので、何かあったら小さいことでも相談して。言ってくれればシガールも粉々じゃないものをあげたよ。」と奥さんも返し、この問題は解決しました。
僕は、奥さんの話をその都度聞いていましたが、あえて入らないようにしていました。結果的に、このシガール事件を経て、奥さんとヘルパーさんの二人の仲が深まった気がします。
Q. ご主人は普段、ヘルパーさんとコミュニケーションを取られることはありますか?
A. ちょっとした会話はします。フィリピンの台風はどうだったとか、そういった話です。それから僕がヘルパーさんに料理を教えることもあります。出汁巻卵などちょっと難しいのものを教えている時に、彼女のメモを取る姿勢などを評価しています。あとは僕のシャツを干す時は、このボタンは閉めてね、といった自分の細かいことは直接ヘルパーさんに伝えます。
我が家では、夕食の食卓を一緒に囲んでいます。初日にヘルパーさん本人にどうしたいか聞いたところ、一緒に食べるとの意向だったので、本人の意思を尊重しました。こちらとしても子どもたちとの距離を縮めて欲しいという思いもありました。食事の時にヘルパーさんがどういった表情をしているかを見て、言葉がわからないなりに家族に溶け込もうとしているのかどうかなどを読み取っています。あまりにも日本語の会話が続く時は、子どもたちに英語で話しかけて会話に入れるように配慮することもあります。
Q. ヘルパーさんを雇用して、ご自身やご家族の生活はどのように変化しましたか?
A. 楽になりました。僕も家事を負担していたので、その家事がなくなりました。家族の人数が多い分、夕食の後片付けはそれなりに時間がかかっていました。そのため、食事が終わって片付けたら、お風呂に入って就寝という生活リズムでしたが、食事後の30分間を子どもたちと話たり、ゆっくりしたり、自分の時間に当てられます。
あとは、奥さんの機嫌がいいことです。奥さんの機嫌が良いと、僕の仕事がはかどります 笑。奥さんが、家事ではなく違う形に時間を使えるようになり、リフレッシュできるようになったことがとても良かったです。今までは家事の忙しさから体力的な負担が大きく、家にいることが多かったのですが、ヘルパーさんが来てから外に出かける機会が増えました。
子どもたちも人に物事を頼む時の依頼の仕方が上手くなった気がします。これまでは親が文脈を読み取って対応していたことも、ヘルパーさんには英語で的確に依頼をしないと伝わりません。そういった側面のコミュニケーションスキルが伸びているように見受けられます。
Q. ご主人の立場から、ヘルパーさんと上手く暮らすためのアドバイスがありましたら教えてください。
A. まずは何かをヘルパーさんに伝える時は、原因や理由をしっかりと伝えることが大事だと思います。うちの奥さんはこれを自然にやってのけるので、すごいと思っています。子どもの教育とも近いですが、理由を理路整然と伝えています。ちょっと面倒であってもこの点を怠らないかどうかで信頼関係が変わってくると思っています。
それから雇用主側もヘルパーさんもオープンマインドでいることが大切です。文化が違う人と暮らすことになるので、お互いにそれができるかどうかはうまく生活していく為の鍵になるでしょう。
また家の中の生活動線も重要だと雇用してから気がづきました。我が家は、キッチン、洗濯エリア、彼女の部屋が繋がっており、我々が生活するエリアとはっきりとエリアが分かれています。お互いにとって居心地のより距離感を保てていると思います。
Q. 最後に、ヘルパーさんの雇用を考えている、雇用しているご主人に一言お願いします。
A. 大切なことは、旦那さんが出過ぎないことではないでしょうか。奥さんに任せておけば大丈夫です。奥さんがヘルパーさんについて話をしてくるときは耳を傾けますが、あまり意見することもなく、目くじらも立てません。ヘルパーさんへの指示系統が2つあることはよくないため、僕は出しゃばらないようにしています。
それからヘルパーさんに対するハードル(期待値)を低めに設定することも大切だと思います。これをしてほしい、というのはキリがないので、これだけはしないでほしい、ということを明確にしておくことが重要です。
ヘルパーさんへのコミュニケーションは前述の通り、基本的には奥さんからなのですが、初回の給与を渡すときだけ、同席をしました。その時、良い点を3つ、注意すべき点を1つ話すようにしました。僕も一歩控えたところからヘルパーさんのことをきちんと見ているよ、評価しているよ、というメッセージにもなったと思います。
&H[アンドエイチ]は、2018年に外国人メイドさん/ヘルパーさんを雇用する主婦が集まり立ち上げたコミュニティです。外国人ヘルパーさんと良好な関係を築くためのヒントや情報などをお届けしています。
現在、ヘルパーさんに日本の家庭料理を学んでもらう料理教室を定期開催中。「美味しい和食が家でも食べられる!」「ヘルパーさんのモチベーションアップにもつながる!」と評判です。
他にも新作の「小説」や「私のまわりのヘルパーさん」はもちろんのことヘルパーさん自身や雇用主の旦那様へのインタビューや雇用前の不安やトラブルに巻き込まれた経験を語り合う座談会の様子などの他ではなかなか手に入らない情報が満載です。
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