【&Hによる暮らしのノート】ヘルパー/メイドのいるシンガポールライフ vol.38

旦那様インタビュー Vol.5-4■
THE PRIVATE GYM ファウンダー/トレーナー Shoko Suzuki氏

日々、ヘルパーさんと関わりが多くなりがちなのは奥様ですが、その奥様とヘルパーさんとの関係や家族の変化は旦那様の目にはどのように映っているのでしょうか?

そこで&Hはヘルパーさんとの暮らしに関して旦那様にお話をお伺いしてみました。

ヘルパーさんとの暮らしを客観的に一緒に見てみませんか? 

雇用を検討されている旦那様、雇用している旦那様も必見です!

THE PRIVATE GYM ファウンダー/トレーナー 

Shoko Suzuki氏

幼少期からシンガポールで暮らし、シンガポール在歴26年。ご両親がヘルパーさんを雇用していたこともあり、子ども時代にヘルパーさんと暮らしていた経験を持つ。

これまで1年6ヶ月に渡り、インドネシア人のヘルパーさんを1人、フィリピン人のヘルパーさんを3人雇用

Q.  ご自身が子どもの頃にヘルパーさんと暮らすというご体験をされていらっしゃいます。子どもの視点からご意見をお聞かせください。

A. 私が小学3年生から中学生までヘルパーさんがいました。正確には最初の2人はフィリピン人のヘルパーさんで、途中からシンガポール人の通いのヘルパーさんに代わりました。

 初めて我が家に来た時は「これが噂のお手伝いさんか」と思いました。当時、住み込みのヘルパーさんを雇用していた身近な日本人家庭はで1、2世帯、ローカル(シンガポール人)の家庭では比較的多く雇用していたような気がします。ヘルパーさんが自宅に住んでいるということは珍しいわけではないけれど、普通ではないというような状況でした。

 母が子どもの面倒をみるのは自分、掃除といった家事をヘルパーさんに依頼するという役割分担にしていたので、それほどお世話をしてもらったという印象はありません。ただプールに連れて行ってもらったり、青いマンゴーに砂糖をまぶしたものを食べさせてもらった記憶があります。

 小学6年生の時に妹が生まれたのですが、母が「赤ちゃんに触れる機会があるので爪を切って欲しい」とヘルパーさんに依頼しました。するとヘルパーさんが「爪は私の持ち物だから指図される筋合いはない」と返答したことで、解雇されたこともありました。 母が私たち子どもの前でヘルパーさんと揉めている姿を一度だけ見たことがあります。その際にもすぐに父が間に入っていました。またにヘルパーさんがいないところで、母が父にヘルパーさんの愚痴を話しているのを目にして「母ちゃん、大変なんだな」と思ったことを覚えています。

Q. 住み込みのヘルパーさんの雇用はずっと続いたのでしょうか。

住み込みのヘルパーさんにストレスを感じた母は通いのヘルパーさんに切り替えました。 通いのシンガポール人のヘルパーさんを、時期をずらして2人雇っていました。おばあちゃんに近い年齢の方たちで、妹が小さい時はほぼ毎日我が家に来ていました。とても良い人たちでした。

 私と弟はもう大きかったので、何か特別に面倒をみてもらったことはありませんでした。弟とゲームをしている最中に我が家に来て「ハロー」と挨拶していたことや、小さい妹はみかんの薄皮を全てとったツブツブを食べさせてもらっていて、ちょっと羨ましかったことを覚えています。

 その後、子どもたちが大きくになるに連れ、通いの頻度が減り、最後は週1日でした。今でも母はシンガポール人の通いのヘルパーさんと連絡を取り続けているようです。

Q. 子どもの頃にヘルパーさんと暮らすことで、子どもが甘えすぎてしまうことはないのでしょうか。

A. 我が家は父がとにかく厳しい人なので、自分の部屋は自分で掃除するように徹底されていました。お風呂場の掃除もするように促されていました。年1回、大掃除をするのですが、父が窓の拭き方などを子どもたちに厳しく教えるのです。掃除は精神衛生を保つための基本ですよね。もしヘルパーさんに生意気な口を聞くことがあれば、父が決して許さなかったと思います。

Q. 子どもとヘルパーさんの関係性はどのようなものなのでしょうか。

A. 当然ですが、家族とは違う存在です。ヘルパーさんに対する認識は親の影響が大きいと思います。ヘルパーさんのことを人として扱っていない子どもたちもいました。

 我が家ではあくまでも契約を守っているということがベースにあった上で、良好な関係だった場合は、彼女の家が困っていることがあれば援助するというスタンスだったと思います。優しくすることが全てではありませんしね。

 そして子どもの前でヘルパーさんと揉めてはいけないと思います。雇用主がヘルパーさんと同じスタンスでギャンギャン騒いではいけません。子どもに対して良くない影響が出ると思います。

 我が家はまだ子どもがいませんが、もし産まれたらそもそも子どもを抱っこさせることもないと思います。子どものものの洗濯やミルクの準備などをお願いすることはあるかもしれませんが、私たち家族で子育てをしたいと思っています。

 また子どもが大きくなっても、子どもがヘルパーさんに対して好き勝手に依頼していたら叱ると思います。彼女たちの給料水準が我々と違うこと、その背景には国が影響しているという事実を伝えつつも、我々、ましてや子どもはその彼女を顎で使える立場ではないことを説明します。

Q. 最後にヘルパーさんの雇用を検討している旦那様へのアドバイスをお願いします。

A. 身近にいる優秀な上司や部下に話しているようにヘルパーさんに話しても伝わらないことが多いと思います。自分の子どもに伝えるように噛み砕いして話してあげる必要があると思います。 

それから旦那様がちゃんと責任を取ることが重要です。

奥さんがギャンギャンとヘルパーさんに言うよりも、奥さんには日々ヘルパーさんへ優しく接してもらい、ガツンと言うべきところは旦那様が言う。そういった役割分担ができると奥さんもハッピーでいられると思います。

仕事で疲れた後に、奥さんからヘルパーさんに関する愚痴を毎日のように聞かされると飲みに行きたくなってしまいます(笑)自分が解決できることがあるのであれば積極的に関与して解決することをお勧めします。


&H[アンドエイチ]は、2018年に外国人メイドさん/ヘルパーさんを雇用する主婦が集まり立ち上げたコミュニティです。外国人ヘルパーさんと良好な関係を築くためのヒントや情報などをお届けしています。

他にも新作の「小説」「私のまわりのヘルパーさん」はもちろんのことヘルパーさん自身や雇用主の旦那様へのインタビューや雇用前の不安やトラブルに巻き込まれた経験を語り合う座談会の様子などの他ではなかなか手に入らない情報が満載です。

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