【&Hによる暮らしのノート】ヘルパー/メイドのいるシンガポールライフ vol.34

旦那様インタビュー Vol.5-2
THE PRIVATE GYM ファウンダー/トレーナー Shoko Suzuki氏

日々、ヘルパーさんと関わりが多くなりがちなのは奥様ですが、その奥様とヘルパーさんとの関係や家族の変化は旦那様の目にはどのように映っているのでしょうか?

そこで&Hはヘルパーさんとの暮らしに関して旦那様にお話をお伺いしてみました。

ヘルパーさんとの暮らしを客観的に一緒に見てみませんか? 

雇用を検討されている旦那様、雇用している旦那様も必見です!

THE PRIVATE GYM ファウンダー/トレーナー 

Shoko Suzuki氏

幼少期からシンガポールで暮らし、シンガポール在歴26年。ご両親がヘルパーさんを雇用していたこともあり、子ども時代にヘルパーさんと暮らしていた経験を持つ。

これまで1年6ヶ月に渡り、インドネシア人のヘルパーさんを1人、フィリピン人のヘルパーさんを3人雇用

Q. 3人目の雇用を続けたのでしょうか。

A. またトラブルが起きました。借金を肩代わりしてすぐに、彼女が逃げてしまったのです。

 ある日「ビーフヌードルを買ってきて欲しい。でもモツは入れないで」と依頼したところモツ入りのヌードルを持って帰ってきました。1回目だったら問題ありませんが、3回目でした。「オーダーが違うから変えてきてもらって」とお願いしたら、そのまま自宅に帰って来なかったのです。

 「心配してるからメッセージして」と連絡すると6時間後に「私への態度がひどいので逃げた。おばさんの家にいる」との連絡がありました。そしてその後、彼女がエージェントと話をすることに。恐らくエージェントに諭されたのだと思いますが「戻って働きたい」と言ってきました。「これがもう最後のチャンスね。ふてくされた態度はしないでね」と話し合いをし、また働くことになりました。

 そんなことがあり我が家に戻ってきた次の日、今度は別の金融機関から連絡が入り、2,000ドルの借金があることが発覚しました。500ドルの元金だったのが利息を支払わなかったので、2,000ドルに膨らんでいました。先ほどの300ドルよりも以前に借りていたようです。

 そして金融機関から、個人も自宅も特定出来ているし、自宅への入り方もわかっているというメッセージと共に、私のEPの写真と自宅の入り口の写真が送られてきました。彼女が私の目を盗んで私のEPや自宅の写真を撮り、金融機関へ送っていたのです。

 家族もいますし、実際に何か起こってからでは遅いのでポリスレポートを出すことを考えました。彼女に「ポリスレポートを出すとフィリピンに帰ることになるが、金融機関にも我々にも借金も返済する必要がなくなる」といった事実を伝え、ポリスレポートを出すことになりました。

 金融機関にまた追加で写真を送られては困るので、一時的に携帯電話を預かることにしました。しかし携帯電話を取り上げられるということがよっぽどイヤだったようで「携帯電話を取られるくらいなら死んだ方がマシ!」と泣き叫んでいました。

 そしてすぐに彼女をフィリピンへ返すことに。荷物を全てチェックして、空港へ送り届ける代行サービスを依頼し、自宅まで来てもらいました。私が彼女の荷物を玄関まで運んでいる最中に、彼女がいなくなったことに気がつきました。逃亡したのです。

 30秒ほど考えて、自宅近くの警察署に行ったのではないか?という考えがふと頭をよぎりました。走って警察署に向かうと、彼女が「助けてー!虐待されました!」と叫びながら中に入っていく姿が見えました。そんな状況なので私は入り口で警察官数名に取り押さえられることに。「フィリピンに帰るところで、すでにポリスレポートを出している」といった事実を説明し、警察官の理解を得られたため、そのまま彼女はフィリピンに帰ることになりました。 またその後、一連の出来事をMOMへ報告しました。これにより彼女は今後、シンガポールへの入国及びヘルパーとして再度働くことはできません。

Q. どうしてそこまでして彼女は借金をしたり、逃亡したりしたのでしょうか

A. 私は幼少期よりシンガポールに住んでいますが、25年ほど前と現在ではフィリピン人の雇用意識が大きく異なる印象があります。以前はフィリピンで暮らす家族のために必死で働いている人が多かったと思います。

 一方で今は、フィリピンの国自体が豊かになったこともあり、シンガポールで働いてみたいといった好奇心で来ている人も多いように見受けます。

 また最近はヘルパーさんを対象としたフォーラムがあり、そこで情報共有をしていると聞いたことがあります。「トラブルがあったら逃げたらいい」「借金取りはフィリピンまでは追いかけて来ないので、借りられるだけ借りてそのまま国に帰ったらいい」といった情報が流れているようです。

 またラッキープラザの前などでヘルパーさんを狙った金融機関の勧誘がウロウロしているそうで、お金を気軽に借りられる環境も影響しているのでしょう。

Q. 4番目に雇用した方はいかがでしょうか。どのように選んだのでしょうか。

A. これまでの経験を踏まえて、時間がかかってもいいから良い人を選ぼうという方針に切り替えました。

 12人の候補者がいて、多くはフィリピン人のNewの人でした。自己紹介の内容、フィリピンでの生活、受け答えの良さ、常識の有無などを確認しました。

 その中でも1つ目の重視点は「明るさ」です。明るい方が良かったので、よく笑うかどうかを見ていました。

 2つ目の重視点は「やる気」です。今までどういう仕事をしてきたのか、どうして辞めたのかということを深掘るとやる気が見えてきます。例えば前の雇用主のところをどうして辞めたのかと質問したところ「門限が8:00だったところ8:30に帰ったら怒られたから」という回答をした場合、働きたいというよりも遊びたいという気持ちが強いように見受けられます。

 我が家は週1日のお休みにしているのですが、今のヘルパーさんは「月1回のお休みにしてほしい。その分、働いて稼ぎたい」とリクエストしてきました。月1回のお休みがあればその日にフィリピンに送金ができると言うのです。やる気を感じますよね。


&H[アンドエイチ]は、2018年に外国人メイドさん/ヘルパーさんを雇用する主婦が集まり立ち上げたコミュニティです。外国人ヘルパーさんと良好な関係を築くためのヒントや情報などをお届けしています。

他にも新作の「小説」「私のまわりのヘルパーさん」はもちろんのことヘルパーさん自身や雇用主の旦那様へのインタビューや雇用前の不安やトラブルに巻き込まれた経験を語り合う座談会の様子などの他ではなかなか手に入らない情報が満載です。

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