【&Hによる暮らしのノート】ヘルパー/メイドのいるシンガポールライフ vol.30

旦那様インタビュー Vol.4 後半■
ITエンジニア  F氏

日々、ヘルパーさんと関わりが多くなりがちなのは奥様ですが、その奥様とヘルパーさんとの関係や家族の変化は旦那様の目にはどのように映っているのでしょうか?

そこで&Hはヘルパーさんとの暮らしに関して旦那様にお話をお伺いしてみました。

ヘルパーさんとの暮らしを客観的に一緒に見てみませんか? 

雇用を検討されている旦那様、雇用している旦那様も必見です!

これまで5年9ヶ月に渡り、フィリピン人のヘルパーさんを3人雇用してこられたITエンジニア  F氏にお話をお伺いしました。

Q. ご主人がヘルパーさんとコミュニケーションを取られることはありますか?

A. 妻の不在時に、子どものご飯のことで指示を出すことがあります。

あとは妻とヘルパーさんの口論が収束しそうにないときは介入することもあります。

例えば妻が「真面目にやりなさい」「真剣に考えなさい」といった少し抽象的な注意をしているのを見て、止めることもあります。そういった言葉を受け入れて改善できるタイプのヘルパーさんではないからです。

口論を客観的に見て、事態をサマライズして、収束するようにしています。

Q. ヘルパーさんのマネジメントに関してアドバイスはありますでしょうか?

A. 指示の仕方は明確に「言ったことをちゃんとやって」という方が伝わりやすいと思います。

例えば「気軽に聞いて」と言いながら「馬鹿げた質問はしないで」というのは矛盾しています。

方針を貫くために、たとえ想像を超える質問をしてきたとしても気軽に聞いてと言った以上、どんな質問にも忍耐強く対応する必要があると思います。

 有名な戦国武将が農民を上手く活用したように、また野球の名監督や有名養成所のチームに入ると選手が生き返ったように活躍したりということがあります。

一般的な仕事でももちろんそうですが、ヘルパーさんもダメだと思われていた方でもマネジメントの仕方で活躍できるのかもしれません。

 ただ正直なところ私は妻ほどヘルパーさんに対して「教育したい」という気持ちは薄いと思っています。

仕事上の部下に対しては自分の国に帰った後に役立つだけのエンジニアとしてのスキルを身につけて欲しいと思い指導しますが、ヘルパーさんに対しては妻の方が愛着のような教育意識が強いと思います。

Q. ご主人はあらゆる国の方々とお仕事をされていらっしゃると思います。ヘルパーさんと日本人は人種が異なりますが、マネジメントのコツはありますでしょうか。

A. 仕事柄、様々な国の人と仕事を一緒にしますが、人種による仕事に対する意識の違いは簡単に埋めらるものではありません。ご存知の通り長期バケーションや、毎日のお昼寝があることが当然とする国や文化の人たちもいます。
 人種の違いでいうと、アメリカ人のマネジメントスタイルは日本人と大きく違うと思います。

重要なタイトル(役職)のアメリカ人は驚くほど働きます。一番初めに出勤して、一番最後に退社しています。アメリカではタイトルによる権限の差が明確だったり、タイトルによって個室があったりと仕組み自体に明らかな区別があります。上下の差が明らかだからこそ、仕事ができるアメリカ人上司ほど部下に対してフレンドリーな空気を作ることがとても上手いです。フレンドリーに接することで部下や現場の意見をしっかりと吸い上げています。

 一方で日本企業のマネジメントスタイルは部下との権限の差は僅かだけれども、あまりフレンドリーには接することはなく、コミュニケーションの態度で上下関係を示していると考えられます。

 どちらがいい悪いという訳ではなく、マネジメントスタイルの違いです。ヘルパーさんに対するマネジメントスタイルも自分に合うものを考える必要があると思います。

Q. お仕事の中で、部下のモチベーション管理はどのようにされていらっしゃいますか。ヘルパーさんのモチベーション管理のヒントはありますでしょうか。

A. モチベーションを高めるために、仕事の中では新しい技術にチャレンジする機会を提供するなど努めています。

一方でチームビルディングのためにBBQを開催している他の部署もあるようですが、強制参加になっているためかこれはあまり評判がよくないようです。

BBQをやりたければ自分たちで企画してやりますよね。

 ヘルパーさんのモチベーション管理に関しては、妻の方が意識が高いです。

ただ、お金を渡すことでモチベーションを上げることはあまり良い方法ではないと思います。

お金を受け取ることに慣れてきてしまいますし、どんどん給与が高くなってしまうと長期的には雇えなくなってしまいます。 

Q. 旦那樣同士でヘルパーさんについて話すことはありますか?

A. 多くはないですが、話すことはあります。

旦那同志で話していて同じシンガポール人でもヘルパーさんに対する意識が違うなと思ったことがあります。

あるシンガポール人は、「ヘルパーをスーパーバイズするのはお前の仕事だ」とアドバイスをくれました。彼は3つ子の父親で、部屋中にカメラを付けていると話していました。

もう一方のシンガポール人はシェルターに住まわせるなんて考えられないと話していました。

認識は本当に人それぞれですね。ちなみに私個人的にはシェルターでも問題はないと思っています。プライベートの部屋があることが大切だと考えています。

Q. 最後にヘルパーさんの雇用を検討している旦那様、奥様へのアドバイスはございますでしょうか。

A.  まず「許す気持ち」を持って雇用すること大切です。期待値に対して満たないこともありますし、何か物が壊れたりすることもあります。そういったことが起こり得ることを覚悟した上で雇用することをお勧めします。

 また、いくらお金を支払っているからといっても、成長途中の国から来ていますし、日本人のクオリティとは異なります。家族ではないけれど、子どもが失敗した際に優しく指導するように教えていく必要があると思います。

 そして正直なところ、ヘルパーさんとの生活はやってみないとわからないと思います。

旦那さん、奥さんともに性格的に他人と暮らすことを受け入れられるかどうかは始めてみないとわかりません。

もしヘルパーさんを受け入れられ、奥さんが平穏でいられるのであれば、例え全裸で歩けなくなったとしても価値があると思います。


&H[アンドエイチ]は、2018年に外国人メイドさん/ヘルパーさんを雇用する主婦が集まり立ち上げたコミュニティです。外国人ヘルパーさんと良好な関係を築くためのヒントや情報などをお届けしています。

他にも新作の「小説」「私のまわりのヘルパーさん」はもちろんのことヘルパーさん自身や雇用主の旦那様へのインタビューや雇用前の不安やトラブルに巻き込まれた経験を語り合う座談会の様子などの他ではなかなか手に入らない情報が満載です。

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