【クラフトビール解体新書 vol.15】ビールと肉！

皆様、いかがお過ごしでしょうか？

ビールに一番合うもの、と言ったら何でしょう？フレンチフライやチキンウイングなど、揚げ物は間違いないですよね。ピザやスパイシーフードも外せませんね。シーフードなどもいいかもしれません。

しかし、ビールといえば肉！

という肉ラバーの人も多いのではないでしょうか？

じゅわっとあふれ出る肉汁や脂は、シュワシュワ―っとしたビールの泡とはベストマッチに違いありません。まして最近は味も香りも様々なクラフトビールがありますので、のど越しだけでなく味も、ワインのようにお肉と合わせて楽しむこともできます。

アメリカンな気持ちで(私的イメージ)、豪快にがぶっとお肉とクラフトビールを楽しむ。今回はそんなお店を特集してみました。

[Shake Shack]

89 Neil Rd, #01-01, Singapore 088849

昨年チャンギ空港に鳴り物入りで登場した、アメリカの人気ハンバーガー店の２店舗目で、オートラムパーク駅からほど近い、クレイグロードというところに半年ほど前にオープンしました。

チャンギにオープンした当初は、１時間・２時間待ちというとんでもない行列が何カ月も続いたそうです。こちらの２店舗目も、オープンしてしばらくはものすごい行列でしたが、少しづつ落ち着いてきて、現在も時によってはかなり並んではいるものの、オペレーションがこなれてきたのか、そこまで待たずに入店できます。

純ハンバーガー屋さんのイメージがある「シェイクシャック」、というより実際に純ハンバーガー屋さんなのですが、なんとこのクレイグロードの店舗では、３種類のクラフトビールと１種類のサイダーをドラフトにて提供しているのです。

キャッシャーの横には、クラフトビール店のような本格的なビアサーバーが。これはもう絶対に頼んでしまうやつですね。クラフトビールは、シンガポールのアーキペラーゴとブリューランダー、アメリカのブルックリンで、パイントで13.5ドル程です。

世界的人気店ですから、バーガーの味は間違いありません。食べ応え十分でしかし大きすぎず、肉の触感とジューシーさはさすが。黄色がかった少し甘めのしっとりしたバンズが、お肉とチーズの味を引き立てます。

もちろんバーガーだけでも十分に価値のあるお店なのですが、よく冷えたクラフトビールがそこに加わるとなれば、クラフトビール＆肉ラバーにはパーフェクトなお店なのではないでしょうか？

ウエービーなフレンチフライもビールの良きお供。バーガー、ビール、フレンチフライのトライアングルで、どんどんビールが進んでしまいます。

店内は広くテーブル席もたくさんあり、植物がアクセントのインテリアがおしゃれでとても落ち着きます。お店の立場としては早く席が回転してくれた方がありがたいのかも知れませんが、こんなに洒落た店内で、ただ食べて出るだけなんてもったいないと思います。せっかくビールがあるので、ちょっとゆっくりしてもいいんじゃないでしょうか？

そしてなんとここにはボトルワインもあるんです。実は飲ませる気満々ですよね！ここはひとつ、お店の思惑通りに飲んで差し上げましょう。

• 価格：リーズナブル
• クオリティー：良い
• 雰囲気：カフェのような洒落た店内
• トイレ：きれい
• アクセス：アウトラムパーク駅より５分
• 一口ポイント：ニューヨーク辺りで飲んでる気分になれる？

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[Black Tap Singapore]

10 Bayfront Ave #L1-80, Bay Level, The Shoppes at Marina Bay Sands, 018956

こちらもバーガーとクラフトビールです。こちらはマリーナベイサンズの下に１年ほど前にできた、少しハイソな雰囲気が漂うバーガー店です。

マリーナベイサンズのショッピング施設の１階にあり、目の前に高層ビル群と湾が広がる、おしゃれで開放的な雰囲気です。

バーガーもクラフトビールも１２種類あり、シェイクシャックよりもより専門店的なメニューとなっています。

バーガーはテイストが幅広く、カリフォルニア風、テキサス風、メキシカン、ラムバーガーや広東風や、話題のインポッシブルバーガーなどもあり、23～30ドル程。

クラフトビールはほとんどアメリカのもので、パイント17ドル。有名どころのビールが多いため、クラフトビールの初心者でも頼みやすいラインナップになっています。

ボリュームがありジューシーなお肉、ナチュラルカットのフレンチフライ、自家製のピクルスと、とても丁寧に作り込まれたバーガーです。

もちろんクラフトビールとの相性もバッチリですので、1杯2杯とグラスが進んでしまいます。

以前はクラフトビールは4種類ほどしかなかったと思うのですが、バラエティーが増えて、色々なバーガーとのコンビネーションが楽しくなりました。

しかしここでビールよりも飲まれているもの、それはビールよりもお高い「クレイジーシェイク」です。

バーガーと共にこの店の看板で、ドーンとデコられた物凄いミルクシェークで、写真映えがするからか、ほとんどのテーブルではこれを注文しています。

いかにも甘そうなシェイクに、板チョコやオレオやジェリービーンやキャラメルなどで、ギャルのスマホケース並みに、それはごってりと盛り上げられています。

健康面で様々な注意を受けている私は食べることが叶いませんでしたが、そのギラギラ感は非常に危険な魅力をはらんでいます。見るからにトップアスリートでも消費しきれない程の糖分。ビールでも癒せないレベルの失恋の日などを迎えた折には、明日を忘れて食べてみたいものです。

心地よい昼下がりにきらめく湾を眺めながら肉ビールも良し、美しい夜景を見ながらロマンチックな肉ビールも良し。ショッピングモールでハイブランドをぐるっと見て周り、物欲でテンションが上がったところで挑みましょう。できれば甘いもの好きの方と一緒に行かれる方が良いかも知れません。

• 価格：やや高い
• クオリティー：良い
• 雰囲気：さすがのマリーナベイ
• トイレ：３つ星クラス
• アクセス：MRT駅すぐ上
• 一口ポイント：ビールよりデコったミルクシェークが気になる

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[Red Eye Smokehouse]

1 Cavan Rd, Singapore 209842

こちらのお店はラベンダー駅から少し歩いたサッカースタジアムの近くにある、ショップハウス街とも住宅街ともなんとも言い難い、少しわかりづらい道にあります。

この辺りはいわゆる飲食店街ではないのですが、散策しながらよく見ていると、おしゃれなお店や個性的なお店がちょこちょことある、なかなか興味深いエリアです。

そんなエリアの一角にある「レッドアイ・スモークハウス」は、アメリカ製の低温ロースターで、トロトロになるまでじっくりとお肉を焼き上げる、アメリカンローストのお店です。

焼き上げられた塊肉がごろっとショーケースに並び、肉ラバーなら注文する前から興奮マックスなのは間違いありません。

お肉は、USアンガスビーフのブリスケット、ビーフリブ、ポークリブ、プルドポーク、スモークチキン、自家製ソーセージなど。さらにはバーガーもあり、肉肉肉のオンパレード。

お得なのは、色々な種類のお肉が盛り合わせになった「トレイ」で、一人盛り、二人盛り、四人盛りがあり、とてもゴージャスな盛りで牛豚合わせてがっつりお肉にありつけます。

ビーフもポークもジューシーでトロトロ。豪快に食べ、豪快にビールで流し込む、至福の肉体験が待っています。肉だけでなく、コールスローやマッシュポテトなどのサイドデッシュも丁寧に作られていて、お肉とビールは更に進みます。

ドラフトビールは、シンガポールのブリュワリー「レッド・ドット」の物。お肉とベストマッチの爽快なタイプが２種類で、パイント１４ドルです。クラフトビールは瓶・缶でさらに５～６種類そろえています。ビールの種類は少ないものの、アメリカのクラフトビールを中心とした、ポイントを押さえた品ぞろえです。

好ロケーションとは言い難い立地ながら、店内はいつも込み合っており人気ぶりが伺えます。満席の場合も多いので、ご予約されることをお勧めします。

• 価格：リーズナブル
• クオリティー：肉は最高。ビールは平均的
• 雰囲気：肉のためだけのシンプルな店内
• トイレ：きれい
• アクセス：ラベンダー駅より徒歩７～８分
• 一口ポイント：低温ローストのとろけるお肉は絶品

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[Decker Barbecue]

60 Robertson Quay, #01-17, Singapore 238252

もう１軒、こちらもアメリカンローストスタイルの低温ロースター調理のお肉を中心としたダイナー、「デッカー」です。

インターコンチネンタルホテル・ロバートソンキーのタクシースタンドの向かいにありますが、柱や植木などに隠れて非常に分かりづらい場所にあります。「三代目尊」さんや「Ten Sushi」さんの並びの角にあります。

キャンプ場のようなウッディでごついテーブルが並び、木製の看板の横にはロースターにくべる薪が積み上げてあり、“肉“な気分が否応なく盛り上がります。

こちらは、レッドアイ・スモークハウスとは打って変わって、全席テラス席になります。川沿いの風が吹き抜ける場所で、気持ちの良い解放感があります。

ドラフトビールはアメリカのクラフトビールが２種類で、パイント１４ドルです。ボトルと缶のバラエティーはかなり多く、４０種類ほどがショーケースに並んでいます。「デッカー」オリジナルIPAなどもボトルで飲めます。同じアメリカンロースターでも、こちらの方が飲む気分は盛り上がりそうです。

お肉は、和牛ブリスケット。豚バラ、プルドポーク、ターキー、チキン、ソーセージなど。やはり一人盛り、二人盛り、四人盛り、というお得なプレートが人気の様です。

プレートには、マック＆チーズ、ケールサラダ、ワカモーレなど、たくさんのサイドメニューから１つ選べますので、何度食べても飽きなそうです。たっぷりのシャキシャキコールスローも添えられていますので、ヘルシーにお肉を楽しめます。

じっくりローストされたお肉は、味が染みてとても柔らかく、一人分のプレートでもボリュームたっぷりで大満足。肉とビールという、人間の二大欲求（？）を必ず満たしてくれることでしょう。

フォートカニング駅から１０分ほどと、MRTからは少し遠いですが、川沿いの心地よいロケーションでいただくお肉とビールは格別です。

日本人には馴染みのあるエリアですので、バスなどを活用すれば意外と来やすい場所ですし、気軽に入りやすいお店です。レッドアイ・スモークハウス程混んではいませんので、突然、肉とビールの衝動に襲われたらぜひ行ってみてください。

• 価格：リーズナブル
• クオリティー：良い
• 雰囲気：木々に囲まれてキャンプ場っぽい
• トイレ：きれい
• アクセス：MRTからは少し歩く
• 一口ポイント：正統派アメリカンロースター

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[MeatSmith Telok Ayer]

167-169 Telok Ayer St, Singapore 068620

ビジネスマンたちが集うオフィス街のエリアにある、「ミート・スミス」。その名の通りのお肉のスペシャリストです。予約困難なミシュランスター店「バーント・エンド」の姉妹店で、こちらもまた、連日非常に混雑しており、予約がなければ並んで待つこともしばしばです。

さすが人気店。肉の品質や調理はもとより、サービス、インテリアや食器類に至るまで、ミシュランスター店の手腕がいかんなく発揮されています。

ステーキはどれも３００ｇと大きくて、価格は３２～７０ドルと、クオリティーを考えると非常にリーズナブル。グラスフェッドやドライエイジングなど、肉ラバーには垂涎のメニューが並びます。

ステーキを焼き始める前に、スタッフがまず肉を生の状態で持ってきてくれ、品質を確認させてくれます。つやつやの美しいビーフ様です。

一番リーズナブルなストリップロインでも、文句のつけようがない美味しさです。ジューシーなお肉からは肉汁がほとばしり、噛むほどに旨味が口中に広がります。

ソースが選べるのですが、ボーンマロウ（骨髄を煮出したソース）が柔らかく深いお味で絶品です。

ステーキ以外にも、ポークリブやバーガーの評判も高く、前菜もひとつひとつがとても凝っていて、全ての料理を制覇したくなってしまいます。

ドラフトビールはアメリカの物が２種類で、パイント１２ドルとリーズナブル。ボトルビールが１０種類ほどあり、ペールエール、ゴールデンエール、IPA、スタウトなど、色々な肉料理と合わせられる幅広いラインナップです。ボリューミーなお肉に止まらないビール。お腹がどんどん膨れていきます。

きちんとしたバーカウンターがありますので、グラスワインやカクテルもとても美味しいものを提供してくれます。ビールだけでは飽きてしまう方は、ネグローニなどもお肉ととても合います。

お肉だけではなく、店員さんのサービスも素晴らしいお店です。店員さんはみんなフレンドリーで、混んでいて入店を待っている間もビールやカクテルを立って飲むことが出来たり、いつも周りに気を配って呼べばすぐ来てくれるし、お水もきちんと注ぎに来てくれるし、こんなに忙しいお店なのにすごいなと感心してしまいます。

有名店ですので知っている方も多いかと思います。多くの方の評判通りとても良いお店で、肉ラバーの大本命です。足を運びやすい場所だと思いますので、ぜひお試しを。

• 価格：リーズナブル
• クオリティー：とにかく料理が最高
• 雰囲気：とてもおしゃれ
• トイレ：きれい
• アクセス：テロックアヤ駅よりすぐ
• 一口ポイント：ミシュラン店経営の大人気店

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いやー、お肉は本当にテンションが上がりますね。自分はそこまで肉ラバーではないのですが、それでも味を思い出しながら書いていて興奮を禁じえませんでした。

寂しい独り者の私は、一人で行って一人分のメニューを頼むだけですが、こういうお店は何人かで行って、ドーンと注文する方が絶対に楽しいですよね。

今回のどのお店も甲乙つけがたい程、肉感満載です。肉とビールの欲求が胃を刺激して仕方がない、そんな時にはぜひ行ってみてください！