第2回はフランスの北西部、ブルターニュ地方の有名な郷土料理『ガレット』をシンガポールで味わえるクレープリー『Entre-Nous Creperie』を紹介します。
ガレットとはソバ粉で作るクレープ。ブルトン語※で『平たくて丸いもの』を意味します。
※ブルトン語は、昔からブルターニュ地方に住んでいるケルト系の人々の言葉
ブルターニュ地方は雨が多く小麦の栽培に適さず、そば粉の栽培に適していたため、昔から食べられてきたそうです。
また、ブルターニュのアンヌ女公がソバ栽培を無税にして推奨したり、成長速度が速いため3か月で収穫ができるため重宝された要因の一つ。
その後、ガレットは他の地方へと次第に広まり、蕎麦粉の代わりに小麦粉を使ったクレープも作られるようになったのです。
カフェの数よりクレープリーが多いという土地柄で、みな食事をしながら地元の発泡酒シードルを飲み、親しい人たちとのおしゃべりを楽しむというのがブルターニュスタイル。
そんな本場のガレットを味わうことができるのが、ラッフルズホテルの向いにある 『Entre-Nous Creperie』 。
ブルターニュ出身のフランス人オーナーStéphaneさんとパートナーの Géraldineさんが2008年にスタート。 12年たっても同じ場所で多くの常連さんに支持されています。
料理が出てくるまで、シードルで乾杯。
フランス産の飲み物は全て、自分たちがおすすめできるものを直接輸入しているそうです。
ブルターニュスタイルはマグカップ飲むのが一般的ということで、人生初のシードルをマグカップでサーブする伝統スタイルで頂きます。
奥にいるのがオーナーシェフのStéphaneさん。
寡黙な職人というイメージがピッタリ。
あまり口数が多いほうではないようで、おすすめや歴史などを伺ってみると答えてくれるのはパートナーのGéraldineさん。
素敵な関係のお二人です。
フランス産のビール🍺もあり。 パッケージがかわいい。
ここでちょっとした豆知識を。
フランスではクレープは朝食べるものではなく、ランチか夕食として食べ、ワインではなくシードルと一緒に飲むのが普通なのだとか。
新しいフランスの魅力を発見です💛
そうこうしているうちに一品目が運ばれてきました。
お店で一番人気のガレット
La Ouessant $21.90
(Egg, ham, emmental cheese and fresh button mushrooms bechamel sauce) ミニサラダ付き
上から見ても美しい。
中にはたっぷりとハムとチーズが詰まっています。
それでは一口。
美味しい~。 そば粉の香ばしさと、カリカリっとした食感。
中のベシャメルソースとチーズが何とも言えません。半熟卵もいいアクセント。
これをランチやディナーのメインで食べると聞いて、最初は主食にならないよと思っていましたが、食べ進めていくとかなりの量。
これは立派な主食です。
常連さんはこのガレットと2品目に来るデザートクレープを2人でシェアするのが多いということで、確かにシェアがちょうどいいなと食べてみて納得。
デザートクレープは
Geraldine’s favourite $15.40
(Homemade salted butter caramel, cooked apples and homemade vanila ice-cream)
間にはたっぷりと煮詰めたリンゴが入っています。
なんと上にかかっているSalted butter caramelとバニラアイスクリームは全て手作り! すべてお店で作っているそうです。
生地も軽くて、キャラメルとバニラアイス、リンゴが完璧にマッチ。
甘すぎず、どんどん食べれちゃいます。 あぁ、止まらな~い。
オーガニックのそば粉と手作りソルテッドキャラメルはお持ち帰り用にも販売しており、業連さんに大人気だとか。
正直、今回のガレット体験で、私がずっと抱いていたクレープのイメージが全く違うものになりました。
そば粉の風味、そしてトッピングは何にでも合うというのがクレープリーが人気の秘密。
シティホール駅から3分、ラッフルズホテルの目の前という好立地。
ランチにもディナーにも、もちろんカフェとしても最適な素敵なクレープリーで、フランス・ブルターニュそのままのアットホームな空間と本場のガレットを体験してみてください。
Entre-Nous Creperie
住所:27 Seah St, #01-01, Singapore 188383
ウェブサイト:https://entrenous.sg/
営業時間:火~金 12pm–2:30pm 6pm–9:30pm、土 11am–9:30pm、日 11:00am–5:30pm、月休